ぼく、瀬戸宏(せと こう)。
スポーツ新聞部の、2年生。
「水(みず)」の競技担当、いちおう。
夏が近づいて、
本格的な競泳シーズンも、もうすぐやってくるはずなので、
プールに取材・・・といきたいところなのだが、
(^_^;)なぜか、サッカー部マネージャーの先輩が、
うちらの部室に殴り込み? をかけ、
わが中村部長と口ゲンカしているーー。
サッカー部マネジの長(おさ)・笹島(ささしま)マオ先輩。
中村部長のことを、「ソースケ(創介)」と下の名前で呼ぶほど、
なかよし。
マオ先輩「ソースケ。
ねえ、ソースケw」
中村部長「なに」
マオ先輩「去年みたいに、競馬のダービーの予想載っけて、発禁処分くらったりしないのwww」
戸部あすかさん(1年)「(@_@;)そんなことやってたんですか」
僕「うちの部活の破天荒ぶり、ここに極まれり、って展開だった」
中村部長「んー、ダービーのことは~、どーしよっかなあ」
マオ先輩「どーもこーもないよ、出馬表だっけ? あれ載っけるだけで自殺行為、去年の二の舞じゃん」
部長「(ボソリと)サートゥルナーリアって、ほんとに抜けて強いのかね。左回りも経験したことないし」
マオ先輩「さ、さーとる、るなまりあ?????」
部長「言えてない」
マオ先輩「(*'д'c彡☆))Д´)うるさい!! 高校生らしくしなさい」
マオ先輩「(部長が広げているサンスポを見て)ニシノ…デイジー!?
デイジーって、女の子じゃないの?????? この馬」
部長「ついてるよ」
マオ先輩「(*'д'c彡☆))Д´)パンパンパーン」
あすかさん「部長って下ネタ好きなんでしょうか……」
僕「さあ…w」
マオ先輩「よーしわたしこのニシノデイジーちゃんって馬応援しよ♫」
部長「だからついてるって」
マオ先輩「馬鹿!!○(#゚Д゚)=( #)≡○)Д`)・∴'.」
『ロジャーバローズ』
マオ先輩「( ´・д・)えっ? だれかなんか言った」
部長「(両手を広げて)だれも?」
あすかさん「たしかにどこかで、声が…」
僕「おっかしいなあ」
× × ×
マオ先輩「とにかく健全にいきましょうね。ソースケはサンスポとにらめっこしてるけど」
マオ先輩「ほらソースケ、高校生はサンスポのそんなページ読まないのよ、サッカー面サッカー面」
部長「いや、サッカーは、ACLのこととかほら、あすかさんに任せてるから」
マオ先輩「もう!? すご~いあすかちゃん!!!!!」
あすかさん(遠い目をして、顔をすこし傾ける)
マオ先輩「(゜o゜; あ、あすかちゃんどうした????」
部長「(手をとって、振り向かせて)なあマオよ、ダービーが検閲されるんなら、KAT-TUN崩壊のニュースでお茶を濁すしかないじゃないか」
マオ先輩「(;´Д`)それはあんたの担当範囲、というか趣味の範囲のことでしょ!?
もっと部活全体のこと、考えなさいよ💢」
部長「じゃあマオはグラウンドにゴーだ」
サッカー部員たるマオ先輩「(;; ´Д`)」
僕「(^_^;)」
タハハ……、
脇から観てると、いろいろな人間模様がわかるってものだなあ。