読書法

孤独の文学少女(後編)

「は、ハイデガーの、存在と時間!?」 つい、声に出して、言ってしまったわたし。 その、ちくま学芸文庫版『ハイデッガー 存在と時間 上巻』を読んでいた子が、気づいて、わたしのほうを見た。 やっぱり、同学年だった。 問題は、その子が、明らかにわたし…

加藤周一 読書術 神様、もう少しだけ

本屋の棚に面白そうな本たくさんあって迷うじゃんよ。書評を読むとどれも読みたくなるじゃんよ。速読法に手を染めたくなるじゃんよ。でも「急がば回れ」ってことわざ、きみが知らないわけはないじゃんよ。 戦後の映画で「ヌーヴェル・ヴァーグ」ってあったじ…

加藤周一 読書術 拾い読み

幾山河 なぜ加藤周一はこれを章題? にしたのか 2 幾山河 おれ、学生時代から、本を持たないで外出したことないよ。これは自信を持って言えるね。だってさ、いつどこで「ちょっと待っててね」って言われて待たされるかわからないじゃんよ。「ちょっと待って…