アツマくんが入った大学の音楽サークル、
音楽鑑賞のあとで、プールで泳ぎ、
打ち上げと称してラーメン屋さんに行って解散、らしい。
『そんなに美味しいラーメン屋さんがいっぱいあるの?』
『まあなんでんかんでん言って超激戦区・東京だし』
『(゜o゜; な、なんでんかんでん!? 正しい日本語使いなさいよ』
『おっと、愛はユーモアが足らんなあ』
『(-_-;)くっ💢』
『そうだ、今度美味しいラーメン屋に連れて行ってやろうか? 小泉さんの気持ちもわかるってもんよ』
『(゜o゜; こ、小泉さんって、わたしの先輩の!???』
『あ、ごめん、クイズダービーやってたおまえの学校の小泉さんのほうじゃないんだ。
前に話さなかったっけ? 『ラーメン大好き小泉さん』って漫画のこと』
『(-_-;)な、なんかすっごく前に、アツマくんがアニメ版観てる、っていう話になったような……』 ※ほんとにすっごく前です
『ああ、アニメ観てた観てた、面白かった。
観てて幸せな気分になるアニメだったな。
なんでああいうアニメ増えないかなあ?
やたら鬱展開だトラウマ描写だ言うけど、もうそんな時代じゃないし、人殺して面白くするのが一番カンタンだろっ。
ひとを幸せにするアニメのなにが悪いってんだ!!』
『(;´Д`)ああああああアツマくんどうしちゃったの!? アニオタが憑依しちゃったの!? しっかりして!!!!!』
・・・・・・・・・
こういう茶番めいたやり取りのあとで、
食べに行くよりも、
『わたしがラーメンを作ってあげるほうが手っ取り早い』と言い張って、
じっさいにアツマくんのために…ラーメンを調理した。
「調理過程はカットかよ」
「あなた今回メタ的発言多すぎよ」
「いけずぅ」
「バカなの!?」
「いい?
お店で食べるラーメンと、わたしが作ったラーメン。
どっちが美味しいか、食べた後で必ず言いなさい。
ーーって、言ったそばから食べ始めて……もう」
「麺が伸びるのが一番イケないからね」
× × ×
アツマ完食
「(両手を合わせ)ごちそうさまでした」
「・・・じゃあ、言って。
お店で食べるラーメンと、わたしが作ったラーメン、どっちが美味しかった?」
「どっちも」
「(・_・;)……なによそれ。
ハンソク。」
「そりゃあ選べるわけないよ。
おれが好きな店の店員さんにしたって、愛にしたって、心をこめて作ってること、わかるし、さ?」
「(-_-;)どうしてそれが理由になると思ったのかしら…」
「(立ち去りながら)ま、しょうじきお店の味を、家の台所で再現するのは難しいよ。
愛も、それは薄々承知していたうえで、あえて『どっちが美味しい?』って訊いたんだろう?」
「・・・・・・なにそれ、結論はわたしの負けじゃない」
「違うんだな~これがw」
「なんで?」
「愛の愛情マシマシということで、この勝負、引き分け!!」
(; ゚д゚)・・・・・・、
こ、
こ、
この厚顔無恥!!!