藤村家の食卓
アン「あーっ、母さん、またトコロテン!」
藤村ママ「文句いーわないのっ、アン!」
わたし「そうよ、アン、いらないんだったらわたしそのトコロテンもらっちゃうんだからね?」
藤村ママ・パパ「あっはっはっはっ」
アン「(・_・;)もうっ。」
わたし「お母さん、わたしトコロテン好きなんですよぉー💛」
藤村ママ「ほんとう葉山さん!?
よかったー!💛💛」
アン「(・ω・`)プイッ」
藤村パパ「こらこら、アンw
ママとこの前ケンカしたこと、引きずってるなー? さては」
アン「パパっ」
わたし「あれっ」
アン「(゚o゚;;ギク!」
藤村ママ「ふふふw
あのね、葉山さん、アンはね、『素(す)』が出ると、『父さん』が『パパ』呼びになるのww」
アン「(;´Д`)かーさぁーん」
わたし「でもお母さんのこと『ママ』呼びじゃないですよね」
藤村ママ「(人差し指を振り)今はね」
アン「あーっ(;´Д`)」
わたし「いつまで『ママ』だったんですか?」
藤村ママ「(娘を見やり)いつまで『ママ』呼びだったのかなー、アンちゃん?」
アン「はーちゃん、トコロテン、あげる!」
ふたたびアンの部屋
アン「──もうっ(;´Д)。
また母さんとケンカしちゃいそうだ」
わたし「まーまー。」
トコロテンのせいかな。
トコロテンのおかげとも言えるけど。
アン「あ、遠慮なくベッド使ってね、はーちゃん」
わたし「ありがとう」
ありがとう、アン。
ベッドに横になり休むわたし。
(^_^;)あんまり横になりすぎると、食後すぐで眠っちゃいそうだけど。
わたし「(寝返りを打ち)─アンの部屋、テレビあるね」
アン「画面ちっさいけどね」
アン「観る? テレビ」
わたし(こくり)
アン「何チャンネルがご所望ですかね」
わたし「7チャンネル」
アン「テレ東?」
わたし「(頷いて)テレ東」
アン「ああ、『モヤさま(モヤモヤさまぁ〜ず2)』か。」
15分経過
アン「ね、はーちゃん。
『優先使用権』とか言ってて悪いんだけどさ……」
わたし「なに、アンのベッドでしょ? 使えばいいじゃないの」
アン「はーちゃんの横……来ても、いいかな」
わたし「ドキッ」
ふたりで並んで仰向けになり、天井を眺めた。
アン「ねえ、鎌倉キョウくんの消息は、わかった?」
わたし「……訊くと思った。
ε- (´ー` ) フー、
わかったよ。」
アン「よかったねぇ!
じゃあ、会いに行くんだね!」
わたし「もうすこし暖かくなってからね。つまり来年、卒業式の前後か……」
アン「そっかあー」
恵比寿の周りをさまぁ〜ず達は練り歩いている
アン「羽田さんやはーちゃんって、ジャズ聴いたりとかさぁ、難しい本読んでたり、すごいよねえ、頭のよさ感じる」
わたし「どうしてよ……。
わたしアンの前で本読んだことあったっけ」
アン「あったよ!
なに言ってんのwww」
(・_・;)
アンは──妹的存在なのか、姉的存在なのか。
アン「はーちゃんが、今読んでる本は?」
わたし「ドゥルーズ=ガタリの、『アンチ・オイディプス』って本を読み終わって、次は『千のプラトー』」

- 作者: ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ,宇野邦一
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アン「へぇえーっ。聞くからに難しい本だねw」
わたし「そうだよ。難しいよ。
……8パーセントも、わからない。」
アン「なんで消費税w」
わたし「でも増税するから、10パーセントは、ミル・プラトー(『千のプラトー』の原題)も理解しなくちゃね」
アン「消費税こだわるねえww」
わたし「でも自分の波長にあった本を読むのがいちばんだよ。
わたしは、ドゥルーズが肌に合うと感じてるから、フーコーよりもドゥルーズを読んでる──」
アン「フーコー?」
わたし「あ、ごごごめんね、なんか高尚な話しちゃった、」
アン「なんかこの前わたしの学校の教頭先生が言ってたなー。
学生時代に、『チャラい男が、浅田彰って言う人の本を、読めもしないのに見せびらかして、女をナンパしてる光景を、何度も見た』ってw
ホントにあるんだね、そういうのってw」
わたし「──そういう世代の先生がまだギリギリ残ってるってことは、わたしたちの世代は幸運なのかもね。」
わたし「ところでアンはどういう本を読んでいるの?」
アン「えー、恥ずかしいなー、はーちゃんの手前💛」
わたし「(アンに近づいて)そっちから訊いてきたからには教えなさいっ」
アン「えええええっ」
「こらっ、逃げるなアン」
「ひゃーっ」
「ベッドから落ちちゃうよ!」
「むつみのいじわるーっ」
「下の名前で呼ぼうったって無駄よ!」
『……ゴニョゴニョ』
「ほうほう。
羽田さんに今度言ってやるw」
「あーっ、むつみのいじわるーっ」