【愛の◯◯】ナデナデとゲーセン

 

「愛、今日は短縮版だ」

「そうなのね、アツマくん」

 

「さて、短縮版で字数も限られてくるが、なにをするか」

「あのね、アツマくん」

「なんだぁ」

「アツマくん……あのね、あのね……」

「オイどーした」

「わ、わたしっ」

「んー??」

「くたびれちゃったでしょ?? つい先日。それで、家事とかなんにもできなくなって。アツマくんに頼り切りになっちゃって」

「まだ気にしてんのか」

「うん。……まずは、不調なのをガマンしてたことの、お詫び。」

「おれ、あんまり謝られたくないかな」

「アツマくんならそう言うと思ってた」

「へへ」

「謝るよりも、感謝したい」

「おぉ」

「ありがと。わたしのために、いろいろしてくれて」

「どういたしまして」

「それでね――」

「ん」

「――感謝してるから」

「から?」

「わたしの頭を、撫でてほしいの……。」

「なんじゃそりゃ~」

 

× × ×

 

「これでもう大丈夫。アツマくんが撫でてくれたから、元気なわたしに完全に戻った」

「そりゃ良かった」

「ね、今日はあなたも休みだから、ずっと一緒に居られるのよね?」

「ああ、そうだな。おまえ、なにがしてみたい?」

「ゲームセンター、行きたい」

「ゲーセンでなにすんの」

「クレーンゲームよ、クレーンゲーム」

「……なるほど。そういや、クレーンゲームに凝ってた時期があったよな、おまえ」

「現在(いま)でも凝ってるのよ??」

「マジか」

「いつもは1人でゲームセンターに行くんだけど、今日はあなたと2人で行ってみたいの」

「分かった。クレーンゲームの他にはどんなゲームやる? 音ゲーとか得意そうだよな、おまえは」

「全然得意じゃないわよ」

「ウソぉ」

「変なリアクションはやめなさい」

「すまない」

「……楽器と音ゲーじゃ、勝手が違うのよ」

絶対音感持ってるのに?」

そうよ!!