【愛の◯◯】「司会を発表します!」

 

「はいっ、リスナーの皆さん、こんにちは!

 ランチタイムメガミックス(仮)、始まります!!

 

 さわやかな、水曜日!!

 さわやか水曜日!!!

 

 ――ドン引き、しちゃいましたか??

 

 水曜日。

 週のド真ん中ということになります。

 先週は祝日で学校も休みでしたが、今週はもちろんバッチリ平日。

 小休止したいところですけどね~。

 そうは問屋が卸(おろ)さない。

 

 あ。

 一発ギャグ、思いついちゃった。

 

そうは問屋が卸さナインティナイン

 

 ……すみません。

 言ってから、とっても後悔してます……。」

 

× × ×

 

「さてさてさて、気を取り直して。

 

 きょうは11月の最終日なわけです。

 明日から、ディセンバー。

 年の瀬になりますねー。

 さっきみたいなオヤジギャグのような酷い一発ギャグなんか、言ってるヒマもなくなります。

 

 ――皆さんは。

 皆さんは、11月はどのように過ごしましたか?

 

 ぼく?

 ぼくはね、ようやく受験勉強に本腰を入れるようになった、って感じでした。

『学校祭が終われば受験の季節』って、以前から思ってたので。

 だから、最近は前より熱心に勉強に励んでるわけなんです。

 努力しなくちゃダメですから、ぼくは。

 努力することこそが才能である、ってよく言われますよねえ。

 こういう努力論……ぼくは割りと好きです。

 

 だけど、天才が羨ましいって思うことだって、もちろんある。

 

 具体例?

 

 やっぱし、かなあ。

 

 ……この放送では、姉を大きく取り上げたりは、あんまりしたくないんだけども。

 まあ……そうはいっても、きょうも姉に言及しちゃってるんだから、自己矛盾みたいになっちゃってるんですけどね。

 

 でも、ぼくはやっぱり、姉から自立しないといけない。

 シスターコンプレックスみたいになっちゃいかんのです。

 もっとも……姉のほうは、20代に突入しても、ブラザーなコンプレックスを保ってたりするんですけど。

 

 

 ……やめやめ!

 身内の話で引っ張るのは、やめやめ!!」

 

× × ×

 

「――ラジオネーム『ヴィヴィッドセルリアンブルー』さんからのお便りでした。

 

『11月を振り返って』というお題でお便り募集したわけなんですが、皆さんの11月の過ごしかたも、バラエティに富んでましたね。

 

 部活をがんばった人もいれば、勉強をがんばった人もいるし、遊びをがんばった人だっている。

 

 十人十色(じゅうにんといろ)という言葉を、最近になって覚えました。

『遅すぎね?』というツッコミがありそうですが、日本国外にいた時期が長かったんですよ、ぼく。

 

 

 ――さあ、昼休憩時間も有限なんで、告知タイムといきましょう。

 

 この放送でも触れてるし、認知してる人もかなり多くなってると思うんですが。

 

 12月下旬、終業式が終わったあとで、

KHK紅白歌合戦

 を開催する予定です!!

 

 正式には、『第1回KHK紅白歌合戦』。

 第1回、とわざわざ付けたのは、ぼくが卒業したあとも、だれかにやってもらいたいからです。

 

 もちろん、ぼくが卒業したらKHKに『だれも居なくなる』のは、分かってる。

 でも。

 KHKの看板は残すし、後輩のだれかが、この旧校舎の【第2放送室】の扉を開けてくれるって、信じてるので。

 

 そのためになにができるのか、ということも、当然考えてます。

 

 ですが、今は第1回の『KHK紅白』の告知タイム。

 

 

 えー、11月最終日なので、ここで、司会発表と行きたいと思います!

 

 まず総合司会は、数学の明智先生!

 

 総合司会は先生にお願いする、ということは前もって決めておりました。

 何人か候補の先生を絞っていたんですけども、最初に交渉した明智先生が快諾してくださったので、本当に助かりました。

 明智先生、ありがとうございます。

 

 …男子生徒は、喜びそうだなあ。

 ……これは余計か。

 

 次に――肝心かなめの、紅白司会!

 

 紅組司会は、放送部副部長の高津かがみさん!

 

 そうです。

 先日、この放送に殴り込んできて、勝手に松浦亜弥さんの楽曲をリクエストしてきた可愛くない2年女子――おっと、放送部の未来を担う期待の人材です。

 

 そして、白組司会。

 白組司会は、同じく2年生、軽音楽部の中嶋くん!

 

 やっぱり『歌合戦』なんで、音楽に関わりのある子がいいな~と思って、軽音楽部を訪ねてみたら、中嶋くんが手を上げてくれました。

 

 乗り気の中嶋くんいわく、『10月になってから学生ロックバンドが注目され始めてるから、テンションが上がってるんです。羽田先輩が初めて告知したときから、司会になれるのならなってみたいな~、って思ってました』と。

 

『『10月になってから学生ロックバンドが注目され始めてる』って、どういうこと??』と訊いたところ、

『あれ?? 羽田先輩、テレビにあれだけ造詣が深いのに、テレビアニメのことには疎(うと)いんですね』と言われてしまって。

 

 それで、帰ってから調べてみたんです。

 

 なるほど……と思いました。

 そういうことなのか……と。

 

 

 

 ……後藤ひとりさん。

 ぼく、貴女に共感しますよ。

ぼっち・ざ・らじお!』ですもんね――この番組。」