・音楽誌『開放弦』公式ブログ より
2019-12-31
「本日、第70回NHK紅白歌合戦!!」
さつき「……(いかにも気だるそうに)あたし帰っていい?」
圭二「何を言ってんですか! 今年は第70回の記念大会なんですよ」
さつき「(ムスッとして)…だからなんなの?」
輝三「そうだよ圭二。70回できりがいいからって、誰もがときめくわけじゃあないよ」
さつき「テルくんの言うとおりよ!」
圭二「ちぇっ、さつきさんはいつもテルの味方なんだ」
さつき「……ジェラシー?w」
圭二「へ、へんなこと言わないでくださいよっ」
イチロー「圭二、なんでそんなうろたえてるんだ?」
圭二「うるさいやいなんでもないやい」
小鳥遊「イチロー先輩、そんなことよりきょうは大みそかなんですから、紅白歌合戦のはなしをしましょうよお」
イチロー「た、小鳥遊、なんでそんな強引にーー」
さつき「小鳥遊ちゃん、空気読むのうまいww」
輝三「うまいww」
圭二「(憮然として)……」
× × ×
圭二「ことしは第70回だけど、第60回の紅白歌合戦とか覚えてるか?」
イチロー「10年前ってことは、2009年だろう?
ぜんぜん覚えてないよ」
圭二「第50回(1999年)のほうが記憶に残ってるもんだよな。
しょうじき、おれもそうだよ」
イチロー「1999年っていったら、おれたち小学5年生だもんね。
そういった時期のほうが、記憶に定着しやすいよね」
圭二「第50回(99年)の白組司会は中村勘九郎…のちの中村勘三郎、もう亡くなっちゃったけれどな」
イチロー「あっという間に亡くなっちゃうもんだな(しんみり)」
輝三「時の流れを感じるよな(しんみり)」
圭二「…で、紅組司会は久保純子、当時NHKの局アナだった『クボジュン』だ」
イチロー「なつかしいな」
圭二「クボジュンのお父さんは日テレのアナウンサーだったんだよ」
小鳥遊「( ・∀・)つ〃∩ へぇ~へぇ~」
イチロー「…(キレ気味? に)その『へぇボタン』はどこから持ってきたんだ小鳥遊……!」
小鳥遊「編集長の机にありました」
イチロー「(゚Д゚)ハァ? 編集長の机のものを勝手に持ってきちゃあダメだろうが!!
それでも社会人かーーーーー!!!!!!」
小鳥遊「(不満そうに)編集長が、『これ、使ったら面白そうだから、あっちに持っていきなさい』って」
圭二「なんだ、編集長の許可とってるんじゃないか」
イチロー「……ビビる大木は、へぇボタン押し過ぎで、うざかったよな」
輝三「いやトリビアの泉じゃなくて紅白の話しようよ」
小鳥遊「そーですよお」
圭二「第50回だけど、トップバッターがモー娘。の『LOVEマシーン』ってのがインパクトでかいな。白組のトップバッターはDA PUMPっていうのもーー」
小鳥遊「(゚Д゚)エッDA PUMPってそんなにベテランなんですか?!」
圭二「ISSAはおじさんだよ」
さつき「圭二、小鳥遊ちゃんの夢を壊すようなこと言わないでよ」
イチロー「…社会人だから、もっと現実を見せたほうが小鳥遊のためにはなるのに」
小鳥遊「せんぱ~い、そういうことは、わたしの顔を見て言ってくださいよぉ~」
イチロー「……大井競馬の場外って、こっから近いっけ」
さつき「近いけど、イチロー、あんた大井競馬なんてやるの?」
イチロー「夢を…買いたくなってきました」
さつき「wwwwwwwwwwwwwwww」
小鳥遊「wwwwwwwwwwwwwwww」
圭二「wwwwwwwwwwwwwwwww」
(退出するイチロー)
× × ×
輝三「(ひとしきり笑って、)でも、小鳥遊も、来年はもう少しオトナにならなきゃだめだよ」
小鳥遊「……了解しました」
さつき「素直ね」
圭二「イチローがいないところだと素直なんですよね」
さつき「ねぇあたし2009年の紅白のこととか1ミリも知らないんだけど」
輝三「おれもおれも」
圭二「第60回(2009年)の紅組司会は仲間由紀恵、白組司会は中居くんです。ふたりとも現時点で司会を担当したのはこの年が最後です」
さつき「意外。中居くんってもっともっと司会してたイメージ」
輝三「おれもおれもおれも」
さつき「なんか鶴瓶と中居くんのふたりで司会したときってなかった?」
圭二「それは2007年です!」
さつき「鶴瓶が紅組司会だったんだっけ」
圭二「ありえないでしょう。紅組が中居くんだったんですよ。鶴瓶は白組のほうの司会です」
小鳥遊「(゚Д゚)エッ男性が紅組の司会するってOKなんですか」
圭二「前例があったんだよ。大昔にね。
宮田輝(みやたてる)ってアナウンサーがいてね……」
宮田輝三「なんだ、おれの名前と一文字違いじゃないか」
高橋圭二「そんなこと言ったらおれは高橋圭三と一文字違いだろうが」
さつき・小鳥遊「?????????」
編集長・副編集長「?????????」
「この人たち、いつもながら、すぐ会話が脱線して、肝心の過去の紅白の内容にぜんぜん触れてないっていうww」
『ギン!』
「なんだよ、声が大きいなぁルミナ」
「おそばが茹で上がるんですけど💢」
「まだ年越しそばには早いと思うんですけど」
「いいじゃん、大みそかなんだし。
それよりタブレット見ながら声出して笑うのやめてよ💢」
「いいじゃん、ここおれんちなんだし」
「そういう問題じゃないっ。
まったく、大学生にもなってーー」
「ルミナだって大学生だろ」
「くっ……。
あ、あんたいったいタブレットでなにを閲覧してたの」
「『開放弦』っていう音楽雑誌の公式ブログ」
「そんな面白いの? 声上げて笑うほど」
「面白いの」
「あんたすぐ自分の世界に入るよね。
そんなことで社会に出てやっていけるのかしら…」
「(真顔になって)……ルミナ。」
「!?」
「(真顔のまま)ルミナ、来年……」
「ら、い、ね、ん???」
「………………、
いや、
なんでもない。
今は言わないでおく(タブレットを置く)」
「え、なにギン、こっち来るってことは、料理手伝ってくれるの」
「ああ」
「ギン………!」
「大げさだ。そんなに感激すんな」
「だって!!」
「おまえがわざわざおれんち来てクッキングしてくれてんのを、ぼーっと眺めてるわけにはいかないだろ。
おれだってボーっと生きてるわけじゃないんだ。
それに、」
「そ、それに、?」
「料理の腕は、元来、おれとおまえで『どっこいどっこい』だということを忘れてもらっちゃーこまるw」
「…わるかったわねえ💢」
「だから……、
おれとおまえが、ちからをあわせれば、
50%プラス50%で、ちょうど100%になる」
「(感激しながら)なにそれ……おかしいw」
× × ×
「(エプロンを付けてもらいながら)ルミナってさ」
「(エプロンを付けながら)なに?
(ウキウキと)今日みたくポニーテールのほうが似合ってる、とか?w」
「いや、そういうことを言うつもりはなかったけど」
「(しょぼしょぼと)あっそ…」
「似合ってるのは確かだよな、
ポニーテール」
「(パアアアアーッと明るくなって)ほんと!?
お年玉あげる、ギン!!!」
「(^_^;)あのなー。」
「(ノ≧∀)ノ♫♫♫」