愛の要望通り、
おれと愛のふたりだけでカラオケボックスに行き、
ふたりで散々歌い倒した。
・精算
『ありがとうございましたー』
「(-_-;)…週末料金の破壊力。」
「アツマくん、全部払ってくれてありがとう、
でもーーワリカンでもよかったのに」
「ワリカンはやだ」
「どうして」
「デートだからに決まってんだろ」
「わ、わたしにはらわせるわけにはいかない、ってことね?
でも、ちょっきゅうだね、『デートだから』って、あはは…」
(-_-;)…ばーか。
「(^_^;)でも、おまえが楽しそうに歌ってたから、よかったよ」
「そうだね、ありがと。」
「採点モードは残酷だったが」
「アツマくん一度も80点超えなかったもんねw」
「ああいうのはもっと歌う人間に甘いと思ってたのに」
「当たり前でしょ。しょっちゅう音外してるんだもん」
「容赦のないご指摘ありがとう…」
「お世辞なんか、言いたくないもん」
愛はお世辞でなく歌唱力がずば抜けているので、90点台後半連発だったわけだが。
「なあ、おまえのお母さんも、やっぱり歌うまいの?」
「んー? うまいと思うけど、おとうさんもうまいよ。
利比古は、普通かな」
「それはお世辞抜きですか、愛さん」
「もちろん」
× × ×
「愛、晩飯なにが食いたい?
好きなとこ連れていってやるぞ」
「その前に」
「はぃ?」
「今朝、『しかるべき人』からメッセージが来てね」
「??」
「このブログ、今回の記事で通算500回目の更新なんだって!」
「キリ番報告かよ…なんかデジャヴが」
「読者のみなさま、いつもご愛顧いただいてありがとうございます。
これからも本ブログを末永く見守ってくださるよう、何卒宜しくお願いします」
「おまえが挨拶する必要あったのか…」
「いいじゃん、ちょっとぐらい」
「どーせ11月中にキリ番報告したかったんだろ、管理人のやろっ」
「コラ、『しかるべき人』って言わなきゃダメでしょ」
「そんなルールあったか!?」
「まあ脱線はこのぐらいにして、
アツマくん、わたし回転寿司行きたい」
「ああ、いいぞ」
「好きな寿司ネタとかある?
わたしはハマチ」
「偶然だな。おれもハマチだ」
「……偶然なのかな?」
「……偶然じゃないかもな。」
「……偶然じゃないほうがいいな、わたし」
「……じゃあ、必然、ってことにしとこう。
これ、おれとおまえだけの、秘密な。」
「やだ、案外ロマンチックなのねw」
「おまえほどじゃないけどな…w」