【愛の◯◯】はーちゃんがキッカケをくれた

戸部の邸(いえ)に行き、戸部、あすかちゃん、そして愛ちゃんと晩ごはんを食べた。

 

鍋。

鍋に入っている野菜は不思議と美味しい。

 

 

 

食後

 

「あすかちゃんと一時間ぐらい勉強しますんで」と、席を離れようとする愛ちゃん。

 戸部の顔をいぶかしげに見る愛ちゃん。

 ふふ……w

 

「大丈夫だよ愛ちゃん。こいつが何かしてきたら、急所蹴っちゃうから」

「(;´Д`)いきなり下ネタはやめろ!

「(#・∀・)思いきり蹴っちゃってください」

 

戸部とサシ向かいになった

 

「何もしねえよバーカ。

 ところで……」

「ところで?」

「藤村、おまえ、どんな学部に行きたいんだ?」

「んー、文学部か、外国語学部」

「えっ!? 外国語学部?」

「おーかーしーいーー?💢」

「意外だったんだよ。おまえは英語より国語のほうが得意だったから」

「そんなこと、選ぶ学部や学科と関係ないよ」

 

フランスに興味があるの

「フランス文学?」

「興味あるけど、まったく読んでない」

「そりゃやべーだろ」

「大学入ってから読めばいいんじゃん」

 

「はーちゃんが、ね」

「葉山センパイ?」

「バカぁ!! はーちゃんとわたしと戸部、タメでしょタメ」

「(-_-;)今度、『葉山、って呼び捨てにしていいか?』って訊いてみるか」

「( ´∀`)それがいいよ」

 

「はーちゃん、学校でフランス語勉強してるの」

「あー、第二外国語があるんだってな、愛はドイツ語だって言ってた」

「ーーで、いま、はーちゃんが家庭教師に来てくれてるんだけど、勉強の合間にしてくれる、フランス語やフランス文学の話が面白かったの」

「だから?」

「だから」

 

はーちゃんが、

キッカケをくれた。

 

戸部には話しちゃった。

はーちゃんには、いつ打ち明けようかな。

ちょっと照れくさいな。