今週のお題「リラックス」
どうしてこんなことに……。
愛が、
「葉山先輩、ひとりだとかわいそうだから、さやか手伝ってあげてよ」
って言ったせいで、
キッチンで葉山先輩といっしょに、料理を作る羽目に!
(-_-;)
いや、そもそもわたし、葉山先輩とあまりしゃべったことないし。
愛のバカ「そのかわりアツマくんは解説席に戻ったでしょ。
これで2対1、あんたたちのほうが有利じゃん」
わたし「愛はずいぶんわたしを酷使するねえ!! (;´Д)」
わたし「ねえ、あんた、言ってたらしいじゃん。
『さやかは、頑張りすぎるところがあるから、手を抜くことも覚えてほしい』って。
休むこともわたしの義務じゃなかったの?」
バカ愛「(・_・;)」
わたし「かたまらないでよ」
愛「(・_・;)」
わたし「おーい」
葉山先輩「さやかさん、キャベツ切って」
わたし「なんですかぶしつけに!!」
葉山先輩「千切りにして。切り方わかるでしょう?」
わたし「わかります……(-_-;💢)」
葉山先輩「ウィンナ・シュニッツェル作るから」
わたし「あなた村上春樹ですかぁ!?」
『八木さん、ウィンナ・シュニッツェルってなんなんだ』
『さぁ? でも、ウィンナってことは、オーストラリアのウィーンが関係してくるんでしょうか』
『なるへそ、でも料理の正体はなんなの……」
『ウィーンっていうと、花江夏樹くんの声を思い出しますねえ!』
『す、するースキル(゜o゜;』
『おーい、愛、あっちはなんだかすごい料理作るみたいだぞ!!』
愛「(・_・;)」
「(・_・;)」
「(・_・;)」
『おおぅい』
「(・_・;)」
「( - _ - ;)」
「( ゚д゚ )Σハッ!」
『や、やっと動き出した、愛のヤツ』
『よかったですねー、
おおっと、羽田さんのコンロのお鍋が、吹きこぼれかけている!!』
愛「あ、あぶないあぶない(カチッ)
ホッ」
葉山先輩「あやうく没収試合になるとこだったね~w」
わたし「ウィンナシュニッツェルって、たしかカツレツ的なものでしたよね?」
葉山先輩「そうね、『村上朝日堂』」
わたし「どの『村上朝日堂』ですか?」
葉山先輩「んー、無印かなあ?」
東京ではビーフ・カツレツがなかなかみつからないので、次善の策として僕はよくウィンナ・シュニッツェルを食べる。ウィンナ・シュニッツェルというのは、つまりウィーン風仔牛(こうし)のカツレツのことである。
僕の嫌いなものはヌードルのついていないウィンナ・シュニッツェル
(同書85ページより)
わたし「ヌードルついてなきゃだめじゃないですか。
そ、そもそも、ウィンナ・シュニッツェルじゃ純・洋食になっちゃうんじゃ」
葉山先輩「和風ウィンナ・シュニッツェル」
わたし「それ、トンカツとどう違うんですか!?」
快活さを取り戻した愛「さやか、おもしろそうなものつくってるじゃ~ん」
わたし「ぜんぶ葉山先輩の思いつきだけどね!」
愛「…(肩をすくめて)なんか、さやかには、損な役回りばっかしさせちゃうなぁ」
たしかに、ツッコミ担当になることは多い。
愛は肩をすくめてるけど、わたしのほうは肩がこりっぱなしで、肩のすくめ方も忘れてしまった。
それは気が張っていることの裏返しでーー
愛「ねえ、さやか。あなた、行きつけの美容院とかある?」
へ?
いきなり美容院!?
どういう文脈!?
わたし「(; ゚д゚)
Σ(; ゚д゚)アッ!! え、えーと、前の美容師さんとケンカしちゃって、いまは適当に店を渡り歩いてる」
葉山先輩「どうやったら美容師とケンカするの(^_^;)」
『どうして美容師さんとケンカするような事態になっちゃったんですかね……』
『すごいな…(;´Д`)』
愛「(不敵に)それは良くないなあ。」
愛「わたし2年以上ず~っと同じ美容室でず~っと同じ美容師さんにカットしてもらってるんだけど」
葉山先輩「あ、クイズのとき言ってたひと?」
bakhtin19880823.hatenadiary.jp
(「伊吹先生の使っているコンディショナーは?」という前代未聞の問題が出た回)
葉山先輩「シャナさんだっけ」
愛「どどどどうやったらそんな名前思いつくんですか!?
サナさんですよ、サ・ナ・さ・ん!! (;´Д)」
葉山先輩「思いつき♫」
『ーーラノベは読まないんだよな、おれも愛も』
『戸部くん、なにか言いましたか?』
愛「サナさん! サナさんに髪切ってもらおうよ!!
明日は日曜で混むから、月曜は、学校、文化祭の代休でしょ?
平日だから予約余裕で入るから」
アツマさんがすかさず『あれ!?』
bakhtin19880823.hatenadiary.jp
あすか「やだなあ、そもそも、わたしたちが通ってる美容院は月曜定休じゃないですかw」
『たしかおまえらが行ってる美容室、月曜休みだっただろ、おかしくね?』
愛「アツマのアホンダラ!! 定休日が変わったのよ!! 月曜定休じゃとっくになくなってるの!!!」
『( ゚д゚)ポカーン』
『ざ、残念でしたね、戸部くんww』
葉山先輩とわたし「ふ、ふふふふ、ふふふふふwwwww」
わたしと葉山先輩は、おたがいに笑い合った。
アツマさんのチョンボに……w
ありがとう……、
アツマさん。
『ったく、おまえもあすかも教えてくれればいいのに』
愛「(゚Д゚)ハァ? あんたに教える意味ないでしょお!?」
わたし「は、はははははwwwはははははっwwwwww」
葉山先輩「さ、さやかさん、わたしがおかしな調子になってるときみたいな笑い方するのね」
わたし「(眼をハンカチで拭いてから)痴話喧嘩っておもしろいね!」
愛「(//////)」
『(//////)』
『おーっと、解説席の戸部くんも赤くなっております!!』
わたし「(くだけた言い方をして)よーしっ、キャベツの千切り、いっちょ上がりぃ!」
愛「……(^_^ ;)
さやか、
その調子、その調子だよ。
月曜に、美容室で、サナさんに髪切ってもらって、シャンプーしてもらおう。
それがいちばんリラックスできるから」