bakhtin19880823.hatenadiary.jp
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ーー運動公園。
あかりは、練習場から出てくる真島正志(ましま まさし)を、待ち構えていた。
「げっ、戸崎かよ。おまえこんなところに用なんかないだろ」
「あるよ」
「は? 彼氏との悩みの相談ならお断りだぞ💢」
「またまた~ww 女の子と手をつないだことも無いくせに~www」
「q(゚д゚ 💢)ウルセェナァ!!」
「バンド手伝ってよ」
「バンド!? テーピングのことか!? タイジュ君(あかりの彼氏)にやってもらえばいいだろうが!!」
「ばっかじゃないの!? (゚∀゚ )」
「うわっその顔ムカつく!!!!!!」
「音楽の、ロックバンドに決まってるでしょ」
「そりゃどういった風の吹き回しだ」
あかりは、真島に、経緯を話した。
「ウワッ!! そのはなし、御神本(←すずかの苗字)も絡んでるのかよ」
「すずかのこと嫌いなの」
「大っ嫌いだよ、あんなヤツ!!!!!! (;´Д`)」
「あんた、すずかと一緒で体育委員だったよね?」
「それだよ、それ!!
体育の時間、いっつもおれのほうが、御神本より重い荷物持たされるからうんざりしてるんだよ(;´Д`)」
「まぁ男子だし」
「4倍だよ、4倍!!」
「重さが?」
「重さが」
「いいじゃん、4倍も持ったら筋トレになるし」
「それだけじゃないんだよ」
「まだなんかあるの」
保健の授業の時。
体育委員のおれと御神本は、資料を運ぶ係だった。
その資料は、体育のときと比べたら、持ち運びやすかったので、珍しく「おれが全部持ってやるよ」と御神本に言ってやった。
ほとんどプリントだったしな。
そしたら、御神本のやつ、「プリントはわたしが全部持つから」って、突っぱねやがったんだ。
「どうして?」とおれは訊いた。
そしたら、あいつは、こう言いやがった。
「ほら……保健の授業だし、デリケートなことも書いてあるかもしれないでしょ?」
「wwwwwwwwwwwwww」
「笑い事じゃねえ!!
あいつは、そんなセリフを、照れるどころか、満面の笑みで言いやがったんだ!!
もちろんバカにするようにな!!!(#゚Д゚)」
「あのさ」
「なんだよ💢💢」
「真島、すずかの尻に敷かれてんじゃん」
「は!? お前の日本語おかしいぞ」
「どこが?」
「『尻に敷かれてる』とか、夫婦に対して使うことばじゃねえか!!!!!!
なに勝手に御神本をおれの『姉さん女房』扱いにしてんだよ!
ヽ(`Д´)ノウワァァァン!!」
「ほかの男子がうらやましがってたよ」
「は!?」
「『美人でスタイルもいい御神本すずかと同じ体育委員でうらやましい』って」
「(💢 ゚Д゚)ハァ? 体育委員なんか1学期でやめてやらぁ!!」
「残念、体育委員は1年間変わらないのでした~」
「( ゚∀゚)・∵. グハァッ!!」
× × × × ×
そろそろ陽が沈みそうな時間ーー。
市内某デパート、の近く。
「み、御神本だ……(;´Д`)」
「あんたなんでこんなとこいるの? (¯―¯ )」
真島正志と御神本すずかが、鉢合わせたーー。
つづく