・愛が通っている女子校--
長髪の女の子「そろそろ期末テストね羽田さん」
愛「あれ? まだ先じゃなかったっけ」
長髪の女の子「( ゚∀゚)・∵. ウッ!! 何という余裕!!」
愛「?」
長髪の女の子「とにかく、負けないからね、今度という今度は!」
愛「何に勝つの」
長髪の女の子「期末テストに決まってるでしょうが!!」
愛「まぁあんなものケアレスミスとかで数点差がひっくり返るようなもんだし特に順位を気にはしてないしヽ(´ー`)ノ」
長髪の女の子「(;´Д`)なんたる余裕……」
説明しよう!
この長髪の女の子の名前は『紅子』、しかし「べにこ」ではなく「あかこ」と読む! なのでこれ以降は便宜上「アカ子」と表記!
アカ子は愛を一方的にライバル視している!! しかし、勉強でもスポーツでも、いつも愛の後塵を拝していたのだった!!
(なんか今やってる某深夜アニメ2期の某水色髪のお嬢様みたいだね)
アカ子「羽田さん、この詩人ご存知?
愛「あー、その詩集、4回読んだ」
アカ子「ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!」
愛「ちなみにヴェルレーヌの詩集は、新潮(文庫)のとは違うバージョンも含めて7回読み返してるわ」
アカ子「ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!」
・・・・・・
放課後--。
アカ子(こうなったら期末テストというはっきりとした『結果』で羽田さんを上回るしかない!)
・おや、体育館裏に近いテラスのベンチに、愛が腰掛けている。
見ると、おや、愛はスヤスヤ眠っているではないか。
アカ子「珍しい……教室では居眠りなど一度もしたことのない羽田さんが、こんなところで居眠りなんて--、
!?」
よく見ると、愛のきれいな眼尻に、涙の粒が溜まっている……。
アカ子「ど、どうしたの、羽田さん!?
何か悲しいことでもあったの!?」
アカ子、そっと愛の隣に腰掛ける。
アカ子「羽田さん。」
やさしく声をかけるアカ子。
愛は眼を開く。溜まっていた涙の粒が一筋流れ落ちる。
愛「あ、あれ……w
わたし、どうして泣いてるのかな(;´∀`)」
アカ子「どうして泣いてるのかな、じゃないでしょ!?」
愛「ヽ(;゚д゚)ノ ビクッ!!」
アカ子「悪い夢を観ていたんでしょう!? 何かつらいことがあるんじゃないの!?」
そう言って、アカ子は愛の右肩にやさしく手を置く。
愛「(小さくなって)えーと、なんなのかな、つらい夢を観ていたのはたしかだけど、うまく思い出せない(;´∀`)」
愛のスカートの上には、分厚い岩波文庫(青)が何冊も置かれていて、それを抱える愛の腕が震えている。
アカ子は愛の呼吸の乱れを感じ取る。
アカ子「ねえ、羽田さん、こんな難しそうな本(岩波文庫)読むのはちょっとお休みして、ガーデンをお散歩しましょう」
愛「で、でも、このあたりの花は全部知っていて--(;´Д`)」
アカ子「そんなことどうでもいいの(`・д・´)」
愛「ヽ(;゚д゚)ノ ビクリ!!」
アカ子「その前に、わたしのハンカチで涙を拭いて。きれいな顔が台無しよ」
愛「え、あなたの、使っちゃっていいの!? (;゚д゚)」
アカ子「(満面の笑顔で)もちろん」
・広大な庭園を散策するアカ子と愛。
愛のほうが、アカ子に咲いている花の花言葉とかを説明している。
アカ子「へー、これはそんな花だったのね」
愛「アカ子さん。」
アカ子「(かしこまって)は、はい」
愛「(満面の笑みで)ありがとう」
アカ子「……(照れてしまう)」
アカ子「ねえ羽田さん、こんどわたしの家に来ない?」
愛「え、いいの」
アカ子「もちろんよ」
・後日、戸部邸--
明日美子さん(アツマとあすかの母さん)「きょうは愛ちゃん夕飯はいらないって、さっき連絡が」
アツマ「(漫画を読みながら)え、あいつどっか行ってんの」
明日美子さん「ええ、同級生の女の子の家。夕ご飯もおよばれになったんだって(*´ω`*)」
アツマ「ヽ(;゚д゚)ノ マジデッ!?」
明日美子さん「マジで♫」