♫アラームの音♫
<ガッ
ーー鳥の鳴き声。
朝。
あたしルミナ。
大学の長期休暇も、まもなく終わり。
……、
(-_-;)それはそうとして、
少なからずよくない目覚め。
というのはーー。
朝ごはん
「きいてよおかあさん!
とんでもない夢見たのあたし!
夢の中でね、高校の制服着てあたし走ってたの。
『遅刻遅刻~』って、学校に向かって走ってたの。
さすがに食パンはくわえてなかったけど。
で、一心不乱に走ってたら、だれかと正面衝突して。
ドッカーンって、マンガみたいに。
そしたら、ぶつかったのが、なんと登校中のギンだったんだよ!!
高校生のギンが、手を出して、『立てるか?』って。
あたしどうしたと思う?
もちろん首を振った。
横にね。
そうしたら、ギン、あたしに向かってなんて言ったと思う!?
『もうちょっとスカートは長くしたほうがいいぞ』って!!!!!!
ちょっと笑わないでよおかあさん!!
爆笑?!」
× × ×
部屋に戻り、
パジャマを脱ぎ、
服を選んで、
髪をポニーテールに結(ゆ)わえる。
ここで、今朝の一曲。
ーー90年代JPOP名曲発掘シリーズじゃないけれど、
globeの『Feel Like dance』 を再生する。
- アーティスト: globe,小室哲哉,MARC
- 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
- 発売日: 1996/03/31
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で、1曲聴き終わって、今朝の音楽タイムは終わり。
「公務員試験の参考書でも見るかあ」
・
・
・
「…まだこんな時間か。
時間の経つのって、意外と遅いなあ」
読書タイムにすることにした。
こんな本を読む。
・
・
・
・
・
・
「(本をパタン、と閉じて)ふー。
もうちょっと速く読めたらいいんだけどな。
まだお昼にならない。」
おもむろに立ち上がり、
姿見(すがたみ)に自分の姿をうつす。
おととい、戸部くんがバイトしてる喫茶店で会った、
葉山ちゃんっていう女の子。
「可愛かったな、葉山ちゃん」
着てた服も可愛かった。
ーーちょっと、わたしもあの服、着てみたいかもしれない。
どこで売ってたのかな?
貯金もいっぱいあるし。
葉山ちゃんの連絡先、訊いておくんだった。
ーーでも、着たら着たで、ギンがなんか言いそう。
それが気がかりだ。
もっというと、怖い。
ギンはあたしの幼なじみで、
遠慮なく、服装についてなんか言ってきそうで。
『どぎつい色のスカートだなあw』
って、
いっぺん、遠慮のないギンが、あたしのスカートの色にツッコんで、
もちろんそのときあたしはギンの頭をはたいたけれど、
ほんとはほめてほしいの、
ギンに、
あたしの服、
こんなこと、誰にも言ってないけど、
ちょっとはわたしの服に好意的意見を表明してもいいじゃないの、
ギン。
女の子は、着ていく服を選ぶのに、時間がかかるんだから。
ずぼらなギンにはわかんないかなぁ。
ーー、
でもちょっとは、
わたしの着てる服、ほめてくれてもいいじゃん、ギン。
「………………、
心のなかで語ってても、しょうがないんだけど、さ」