【愛の◯◯】たまには厳しくしたつもりがこれだよ

戸部邸

昼前だというのに、愛が、だらしなく、スウェット姿で、ソファにもたれ掛かりながら、テレビを観ている。

 

「(;´Д`)あのなぁー」

「アツマくんだ。いっしょにテレビ観るー?」

「もう昼前だろうが💢 だらしない格好しやがって、せめて着替えたらどうだ?」

「いいじゃん夏休みだし」

「よくねえよ!!」

「どうして?」

「おまえ、そんなこともわからなくなったのか!?

 口きいてやんねぇんだからな!!」

 

「(´・_・` ;)」

 

くくく……w

しょげてやんの。

 

「(弱々しく)アツマくん…どうなったら、口きいてくれるの?」

「まともな格好になったらだ」

「(弱々しく)わかった…」

 

× × ×

愛は着替えた

 

「なんだか…みっともないな。

 怠けてるみたいで。

 怒ってくれてありがとう、アツマくん」

「どういたしまして」

「おなか……すいた?」

「昼なら自分でつくるよ」

「えっ?! どうして」

「( ー`дー´)自分のことは自分でするから」

 

たまには、突き放さないとな。

 

「わかった…じゃあわたし、アツマくんがつくったあとでつくるね」

「おう」

 

× × ×

三時ごろ

 

「アツマくーん、いっしょにコーヒー飲まないー?」

「あ、遠慮しとくよ」

「どうして遠慮するの!?」

「( ー`дー´)自分のコーヒーは、自分でいれるから」

 

「……なにそれ」

「Σ(´□`;)」

「せっかくコーヒーふたり分いれたのに!!

 きょうのアツマくん、なんかヘンだよ!?」

 

「……たまには、愛にきびしくしようと思って。

 それも、愛のためだって」

「じゃあわたしコーヒーふたり分飲むね。アツマくんは自分でお湯沸かして自分で豆挽けばいいじゃない(スタスタスタ)」

 

「待ってくれ!」

 

気がつくと、

愛の、手を持っていた。

 

「わかったから。

 いっしょにコーヒー飲むから。」

「……!」

 

× × ×

珈琲タイム

 

「(マグカップを持ちながら)…なんかごめんね、アツマくん」

 

「愛ってさ、」

「なぁに?」

「コーヒー淹(い)れるの上手いよな。

 喫茶店でバイトしたらどうだ?w」

「はぁ!? そんなヒマあるわけないじゃん」

「じゃあきょうの午前のだらしなさは、どう説明するんだw」

 

「(マグカップを置いて)わたし、勉強する……(スタスタスタ)」

 

「ちょ、ちょっと待て、

 愛!!」

 

気がつくと、

また、腕をとって、振り向かせていた。

 

「も、もうちょっと余裕もてよ」

「あ、アツマくんこそ」

「コーヒーまだ残ってたぞ」

 

 

(すたすたすた)

 

「(;´Д`)おい! どこいくんだよ」

「アツマくん、コーヒーおかわりしてよ。

 またお湯沸かすから。

 

 するよね? おかわり

「( ;ºωº )……する。」