さて──。
明日美子さんとアツマくんが、母子の会話をしていて、明日美子さんにアツマくんがなぐさめられてる間、わたしは部屋から出ていたが、
明日美子さん「あの子、『じっとしててもしょうがない』とか言いそうだったよw」
わたし「ホントですか?」
明日美子さん「たぶんずっと寝転んでるのが嫌いなのよ、子供のころから」
部屋に入ったら……
アツマくん「走りたい。」
わたし「もしかして……、
元気になった!?」
アツマくん「朝シャンして朝のランニングしてシャワーで汗流せば、元気になる」
わたし「もう昼だよ~w」
アツマくん「うおおおおぉ!」
わたし「ひぇぇ!!」
アツマくん「シャワー浴びて着替えてくる!」
と言って、部屋から飛び出ていった。
なんだ……、
あっさり完全復活。
やっぱり、アツマくんは強いな……。
だいすき。
アツマくんの先導でわたしとアツマくんは家の周りをランニングした
「先にシャワー浴びてけよ」
というわけでお先にわたしはシャワーを浴びて汗を流した
「(お湯を浴びながら)ふーっ」
「ポカポカ(*´︶`*)」
「アツマくん、もうちょっと待ってなさいよ、いま脱衣所の扉開けたら、グラウンド10周」
『どこの学校のグラウンドだよw』
アツマくんの部屋
なぜかわたしに面と向かって正座するアツマくん
「迷惑かけてすみませんでした(頭を下げる)」
「(*´︶`*)きょ、恐縮です~」
「(゜д゜)おまえ絶対恐縮してないだろ」
「アツマくん、昼からふたり女の子がアツマくんに会いに来ます」
「(きゅうに立ち上がって)ふぁあ!?」
おひるすぎ
アツマくん「ふたり、女の子って……、
藤村と、えー、はやま……さん。」
葉山先輩「はーちゃんでーっす」
藤村さんとわたし「wwwwww」
アツマくん「藤村みたいなめんどくさい女の家庭教師って大変でしょ?」
藤村さん「戸部、あんた落ち込んでるから欠席したんじゃないの? いつもと変わらなくて拍子抜けしちゃうじゃんっ!」
アツマくん「2時間前までは死ぬほどきつかった」
藤村さん「(アツマくんのほっぺたをぐりぐりしながら)遅刻ってわかる戸部?
その調子だったら昼から来るっていう選択肢もあったんだよ」
葉山先輩「戸部くん、わかるわかる、『少し前はあんなにキツかったのに』って気分、あるから。
わたし、メンタルヘルス的に、ちょっとどころの話じゃなくて、問題あるから」
藤村さん「(焦り気味に)は、はーちゃんっ! いきなりカミングアウトしちゃっていいの!?」
葉山先輩「(構わず)10年前とは社会情勢が違うからね。」
アツマくん「……強いんだな、あんた」
葉山先輩「(激しく動揺して)えええ?!」
・見つめ合う葉山先輩とアツマくん
アツマくん「自己評価って大事だと思うんだよ」
わたし「なんですかその思わせぶりな言い回しは」
葉山先輩「わかる、わかるよ、戸部くん。
戸部くんあなた、あたま良いんだね」
アツマくん「……カマクラキョウくんにも、ほめてもらえるといいね」
不意を突き刺された葉山先輩「💥💥💥ボカァーン」
灼熱のごとく顔が熱くなった葉山先輩「羽田さん? アン? どっちの仕業?」
共犯者どうし『どっちもー』
葉山先輩「クッ……ヤラ( ゚∀゚ )レタ!!!」
葉山先輩「戸部くん、うちの同級生に押し切られてね。
あした昼から、大勉強会兼二学期お疲れ様パーティー兼前倒しクリスマスパーティー」
アツマくん「ここでやるの」
藤村さん「そうだよ、わたしたち明日も来るから。このお邸(やしき)が広いのが決め手」
アツマくん「そっかー。
(遠い目で)戸部のご先祖さまと、
父さんに感謝しないとなあ」
葉山先輩『(耳打ち)羽田さん、戸部くんのお父さんって、たしか──』
羽田さん『ええ。わたしも尊敬してる、先生であり、お父さんです』
なぜか葉山先輩に部屋の外に連れ出され
わたし「せ、先輩、この本!!
偶然……なんですかね??」
葉山先輩「どうでしょうね。とにかくこの本を戸部くんへのクリスマスプレゼントにして。明日のパーティーまで内緒ねもちろん」
わたし「プレゼントっていっても、この本、書庫にあります……」
葉山先輩「当然でしょ。
だからクリスマスプレゼントになるってもんよ」
わたし「( ºΔº ;)??」
葉山先輩「ま、現代文の試験には、こんな問題は出ないよねw」
アツマくんの亡きお父さんの著書が広範な読者を集めているのがわかったのは、うれしかった。
──ところで、クリスマスツリーが出したい。
(。-∀-)完全に立ち直ったからには、運搬と制作をアツマくんにも手伝って貰わないとね……。