圭二「編集長は、ビーイング系楽曲のなかで、この曲が唯一好きな曲であるとおっしゃっていましたが……」
編集長「そうよ」
圭二「なんで」
編集長「普遍的な曲だから」
圭二「は!? (;´Д`)」
編集長「直観で普遍的な曲とわかるから」
圭二「それでええの!?」
・小鳥遊七鳥子(たかなしなとこ)に『世界中の誰よりきっと』を聴かせる編集長
七鳥子「これは良い曲だと思いますね」
編集長「だろ? 普遍性があるだろ??」
七鳥子「あー、普遍性!! 納得です」
編集長「フジテレビの『誰かが彼女を愛してる』ってドラマの主題歌だった記憶があるぞ」
圭二「あー、そうですか( ー`дー´)」
編集長「なにスネてんの💢」
圭二「その頃ぼく幼稚園児でしたから」
編集長「リードボーカルは中山美穂っていう女優だけど、知ってるよね?」
七鳥子「知ってます」
編集長「これは中山美穂と『WANDS』(ワンズ)っていうバンドがコラボレーションした曲なんだ」
編集長「あれ、圭二があんなところでふさぎ込んでるw」
七鳥子「どうしたんでしょうか?」
編集室の隅っこでうずくまる圭二「いいもん……、
僕、ワイルドワンズ聴くもん( ;∀;)」
編集長「レコードプレイヤーはどこから持ってきたんだろう」
七鳥子「ワンズってどんなバンドだったんですか?」
編集長「実はね、WANDSの楽曲で、93年の年間ランキングで『世界中の誰よりきっと』より売れた曲があるんだよ。今から流すよ」
七鳥子「ぜんぜん聴いたことないですスイマセン……」
編集長「謝ることじゃないよ。
ここでね、93年の年間ランキングを振り返るよ」
・ホワイトボードに何やら書き始める編集長
1位 CHAGE and ASKA『YAH YAH YAH』
2位 B'z『愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない』
3位 THE 虎舞竜『ロード』
4位 サザンオールスターズ『エロティカ・セブン』
5位 B'z『裸足の女神』
6位 ZARD『負けないで』
7位 WANDS『時の扉』
10位 中山美穂&WANDS『世界中の誰よりきっと』
七鳥子「アンダーラインにはどんな意味が?」
編集長「いいかい、11位から20位も見ていくよ、そうすればこの年の音楽シーンが丸見えになるよ」
11位 WANDS『もっと強く抱きしめたなら』
12位 DEEN『このまま君だけを奪い去りたい』
13位 氷室京介『KISS ME』
14位 WANDS『愛を語るより口づけをかわそう』
15位 class『夏の日の1993』
16位 DREAMS COME TRUE『go for it!/雨の終わる場所』
17位 T-BOLAN『Bye For Now』
19位 工藤静香『慟哭』
20位 森田童子『ぼくたちの失敗』
編集長「実はね、アンダーラインを引いた楽曲は、みんな、『ビーイング』っていう会社に所属していたミュージシャンの曲だったんだ」
七鳥子「すごーい!! 20曲中10曲が、ビーイングっていう会社のアーティストの曲だったんですね!!」
ワイルドワンズを聴いていた圭二が遠方から「ちょっとその説明は大雑把すぎるんじゃありませんかね~~」
編集長「じゃあお前がこっち来て説明しろよ(#゚Д゚)!」
圭二(遠くから)「いや~ビーイングは複雑すぎて体力的にきょうはちょっと説明できませんね~」
編集長「お前の原稿、ライターで焼いてやろうか(#゚Д゚)ゴルァ!!」
七鳥子「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
編集長「ごめんね、『原稿ライターで焼く』ってのは、じょーだんじょーだんデューク・ジョーダン」
副編集長「でも一昔前の出版社ってそういう体質の会社が多かったらしいやん」
編集長「具体的には?」
圭二(駆け寄って)「まずいですよ!!」