【愛の◯◯】いちスイマーとして、いろいろわたしも思う

 

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アツマくん「そういえば水泳っていったら、おれと池江璃花子(りかこ)って同学年だな」

わたし「どうしてここまで差がついたんだろうねw」

アツマくん「なんだとーっ」

 

 

夕方のニュース

日本水泳連盟の会見が映し出される――

 

「どうしてここまで差がついたんだろうねw」

なんて、アツマくんに軽口を叩いてたときは、

こんなことになるなんて、

とうぜん、思いもしていなかった。

 

18歳のわたしーー2年後のわたしが、突然、

白血病です』

と告げられたら。

いったい、どのように事実を受け止めて、

そのあとに待ち受ける人生に、どのように向き合えばいいのか。

 

彼女は――璃花子(りかこ)ちゃんは、来年にオリンピックを控えていて、しかも自国開催なんて確実に一生に一度だし、そんな晴れ舞台に向けて頑張っていたところで――残酷なようだけど、彼女のピークはまさに2020年の夏にくることになる、とわたしは思っていた、そうなるはずだった。

 

 

絶対に他人事(ひとごと)ではなかった。

わたしは3歳から水泳を始めた。

習い事に拘束されることがイヤだったので、小5でスイミングはやめた。

でも、個人的に、プール通いは続けていた。

ひとりで、プール通いを続けて、もう5年以上になる。

 

わたしがやめたあともスイミングに残った子で、ときどき水泳雑誌に写真や名前が載る子がいる。

(わたしとアツマくんは、『スイマーズ』という水泳雑誌を、共同で定期購読しているのだ)

その子とはだんだん疎遠になっていったけど、彼女のようなレベルの選手だったら……たぶん、璃花子ちゃんと同じ大会で、泳いでいる。

 

わたしがもし競泳の世界に留まっていたら――なんて、自問するのもアホらしかったから、プール通いを続けていても、そういうことはまったく考えなかった。

むしろ、訊いてくるのは、他人。

 

 

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↑のあとで、我が校の水泳部と、親密さが高まった。

 

千葉センパイ。

葉山先輩にさんざんおちょくられていたけど、千葉センパイの水泳に対する姿勢に少しも曲がったところがないのは、葉山先輩だって否定できないはずだ。 

 

先月、校内プール(室内で温水)を使わせてもらう機会があった。

泳いだあと、ロッカールームで、千葉センパイと水泳について話し始めたら、会話が途切れなくなってしまって、水泳部の顧問の先生に声をかけられるまで話し続けていて――3人で苦笑いしたっけ。

 

……もちろん、璃花子ちゃんのことも、かなり話した……。

 

ふと、千葉センパイに、こう言われた。

 

『愛ちゃんが競泳選手だったら、わたし、いろいろ夢が観られたと思うんだけどなーー』

『そのかわり、わたし、この学校にいませんよ』

『こらw そういうこと言わないのっ!』

『わたし他人に夢を託されるくらい立派な人間じゃありませんから。

ーー( ;゚д゚)アッ!

 す、すみません、失礼な態度をとってしまって』

 

気まずい雰囲気になっちゃったかな? と不安になったけれど、千葉センパイは優しい口調で、

ジュニアオリンピックやオリンピックに出るだけが【道】じゃないよね』

と言って、こう続けた。

『葉山先輩、大学受験、しないでしょ。

 わたしは葉山先輩は京都大学受けるって決めつけの予想してたんだけどねw

 びっくりしたし、びっくり以上に、ハッとさせられた。

 名門私立中高一貫女子校から名門大学っていう定番コースだって、ワン・オブ・ゼムにすぎないんだって思った。

   人の道って、一本道じゃないんだって思った。

 

  アスリートの道も、一本道じゃないんだよね

 

 

 ーーそのときは、そういう会話の流れになったけれど。

 

きょう、授業が終わって、即刻、千葉センパイからLINE通知が来た。

 

わたし、池江さんにオリンピックに出てほしかった

 

『道はひとつじゃない』は正しい。

だからこそ、頂点を目指す【道】を選ぶ人間も、応援しなければならない。 

 

 

「だけど……。

 きついです、わたし。

 もちろん本人がいちばんきつい、それも想像を絶するくらいに。

 

 でも、どういう形であれ、3歳から泳ぎ続けている人間として、わたしも他人事じゃなく、悔しい、悔しいです、流さん……」

 

いつの間にか、流さんとテレビを観ていた。

 

 

 

きょうの衝撃的なニュース。

悔しい。

悔しい、だけど……涙は流さない。

 

「アツマがさ」

「そういや、アツマくん、きょうも受験」

「ボロボロだったみたいだ。

 

『ただいま』も言わずに、玄関のドア、バーンって開けて。

 猛ダッシュで自分の部屋まで駆け上がって。それで、カバンぶん投げるようなでかい音が聞こえた。

 でも、猛ダッシュで玄関ホールまで駆け下りてきて。

 驚いたから、『どこ行くんだ?』って訊いたら、

 

池江のぶんまで泳いでくるんだ!!!!!

 

 って大声で言って、スポーツバッグ提(さ)げて、出ていった。」

 

「ーーアツマくんのぶんの夕飯、いらないですね」

「そういうパターンだね。

 

 自分に足りないところがあって試験でボロボロだったことがわかってるだろうから、その失敗のボロボロを振り払うために、気が済むまで泳ぎまくるんだろう。

 それと同時に、

 『池江のぶんまで泳いでくる!!』ってのも、

 こじつけじゃなく、本心なんだろう」

「わたしも、そう思います。

 本心だ、って。

 

 ――さてと」

「――行きますか、キッチンに」

 

 

きょうの夕飯当番は、わたしと流さん。

 

今できることを、やらなきゃいけない。

夕飯を作ることだって、今。

野菜を切ることだって、今。

出汁をとることだって、今。

お魚をさばくことだって、今。

火加減を確かめることだって、今。

 

食べることだって、今。

 

食器を片付けることだって。

今。

今を、

今を。

 

 

 

 

 

 

 

【愛の◯◯】アリス・マンローを読んでたら世紀の大脱線

こんな短編集を読んだ

 

ピアノ・レッスン (新潮クレスト・ブックス)

ピアノ・レッスン (新潮クレスト・ブックス)

 

 

本を閉じてテーブルに置き、深呼吸

 

「・・・・・・ふーっ、

 

 ( ´ー`)……うん。」

 

カナダのノーベル賞作家。

奇妙な味わい。 

 

アツマくんがきた

 

「(さっきまでわたしが読んでた本を『ひょいっ』と取り上げて)

 『本を読みなさい、音楽を聴きなさい、季節の変化を楽しんで*1』。

 いいことが書いてあるじゃんか!」

「(・_・;)――そう?」

本を読んだり、音楽を聴くのは、いいことだろう?

「(・_・;)たしかに」

 

「前から不思議だったのは、さ」

「はい??」

「おまえの知り合いって、みんな、本と音楽が好きだよな」

「『みんな』かどうかは知らないけど……」

「アカ子さんにしてもさやかさんにしても」

「たまたまじゃない?」

んなわけないだろ

「完全否定?!💢」

「葉山だってピアノ弾くのあんなに巧いし、すごい本を読んでるだろ」

「葉山先輩は変な本も読むし麻雀漫画に詳しいけどね」

「まあ卒業したらパチンコに行きそうだけどなw」←明らかに失言

( ‘д‘⊂彡☆))Д´) 葉山先輩のこと何だと思ってるの!?

 

「(;-_-)ごめん、言い過ぎた」

「💢💢💢」

 

「葉山先輩に謝りなさい」

「どうしてスマホ渡すの――

 って、葉山に電話かけてんじゃねーかおまえ!!」

 

♪ぷるぷるぷるぷる♪

 

ガチャッ

 

『もしもし。羽田さん?』

落ち着いてきいてください。戸部です」

『?! 羽田さんになにかあったの?! ねえ!!!

○(#゚Д゚)=(  #)≡○)Д`)・∴'.ボガァ

『戸部くん?! 戸部くんってば!』

 

「どうも羽田です。アツマくんは気絶しました」

( ゚Д゚#)してねえよ!!

 

『ど、どうして電話したの? しかも羽田さんじゃなくて戸部くんが出たし』

「アツマくんが葉山先輩のことを誤解しているようなので懲らしめてやったところです」

『誤解???』

「はい、それでアツマくんが謝罪を」

『あーw』

「な、なんですか」

『どうせ「葉山って『天牌』読破してそうだよな」とか、そういうこと言ったんでしょ』

?????????

 

天牌(95) (ニチブンコミックス)

天牌(95) (ニチブンコミックス)

 

 

 『わたしは外伝のほうが好きだよ』

「???????????????」

 

・・・・・・・・・

 

 

「戸部です。愛が混乱してるようなので頭を冷やしてます」

(# ゚Д゚)かってにわたしの頭冷やさないで!!

 

「えーっと、葉山ってミッシェル・ガン・エレファントって知ってる?」

「(; ゚Д゚)どういう文脈でその質問出るのよ!?」

『知ってるけどROSSOのほうが好き❤

「ロッソ?」

「( ‘д‘;⊂彡☆))Д´) なんでROSSOの存在知らないでそんな質問したの!? ばか」

 

 

 

「……へえ、『1000のタンバリン』かあ。今度聴いてみるよ」

「そういって実際に聴いたためしなし」

(・Д・;)黙れ!

 

wwwwwwww

 

「(・_・;)あんたが面白がってくれてるなら、よかった」

『なんのはなしだったっけww』

「いや、あの、葉山、君はおれの知らないロックバンド知っててすごいなあ、ってはなし」

『戸部くん脱線してるww』

「あぅ」

 

「えーっと、『咲-saki-って言う漫画があるじゃないですか

「😡ちょっとアツマくんまだなんか話す気!?」

『あるねー』

竹井久っていただろ、清澄の部長」

『わたしに似てる?』

「そうそう! どことなく――」

「😨???????????」

『たしかにねえw』

「き、気を悪くしたらごめんよっ」

『ぜんぜん。

 

 ――でも久(ひさ)ちゃん、あの子ちょっとセンチメンタルなところあるでしょ』

「らしいな。5巻ぐらいまでしか読んでないからよく知らんが」

『彼女のセンチメンタルな部分がエスカレートしたら、わたしみたいになる』

「そ、それは誰かが言ってたとか!?」

◯書房の営業の人のお姉さんが言ってたw』

(゜o゜; ホアッ!?

 

 

・置いてけぼりのわたし

「(・д・)チッ」

 

収拾がつかない……。

こうなったら昼ごはん作ってやる!!

 

 

 

*1:ピアノ・レッスン』286ページより

【愛の◯◯】本命は2/14

さやかの家

さやかの部屋

に さやかとわたし

 

・食後の珈琲たいむ

 

「愛ってさぁ」

「なに」

「紅茶、ほとんど飲まないよね」

「紅茶よりコーヒーのほうが好きだからよ、そりゃ」

なんで?

「(^_^;)……えっと……、

 

 紅茶よりもコーヒーのほうが、おいしいから

「(*´-∀-)フフッ」

「笑うなw」

「あんたも笑ってんじゃんww」

wwwwww

wwwwww

 

草を生やしすぎた。

 

えっ?

 

なんでネットスラングに詳しいんですか?』だって?

 

――詳しくないわよw

 

「(カップを置いて)もうすぐ――」

「バレンタインだ、って言いたいんでしょ?」

「うん」

「今年の2月14日は木曜日か」

「そうね」

 

「……その日ね、」

「(きょとん)」

 

「(・_・;)アツマくんの、第一志望の試験日なんだ」

あっ…

 

「い、いいじゃん、終わったあとに『お疲れさま~』って渡せば」

 

クマのぬいぐるみに顔をうずめるわたし。

 

驚くさやか。

 

「(クマさんに身をゆだねたまま)アツマくんがどんな顔して帰ってくるか、が怖い」

「(;・_・)……」

「さやかにはこんな経験ないから、イマイチ想像できないかもしれないけど」

「(💢・_・)むうっ

 

「(;・Д・)……け、経験ないことない。

 兄さんの、高校受験と大学受験のとき。

 兄さんが試験から家に帰ってくるの、緊張して待ってたもの」

「(クマさんを抱きしめながら)でも、兄さんは、きょうだいでしょ?

(;´Д`)クマさん没収!!

 

「あんたアツマさんのこと『おとうさんみたいだ』って言ってたことあったじゃん」

「あれ、さやかに言ったことあったっけ?」

(;-_-)

 

「あーのーねーえー」

「どしたのさやか」

「当事者じゃないからわかることがあってさ」

「??」

「あんた、アツマさんに対して、ノロケすぎよ」

「Σ(・_・;)ピクン」

「『ノロケ』って、漢字でどう書くか、わかる?」

「(・_・;)……わかる

 

惚気』。 

 

「末永く幸せな関係をキープしていきたいんでしょ?」

「(´Д`;)き、きがはやいよっ!!

「あんたに必要なのは適度な距離感よ」

「距離感……」

 

「(・∀・;)…でもさ。

 先月、アツマくんの誕生日で。

 

 わたし、アツマくんの受験が一段落したら、ふたりでどこかに出かけたいな~と思っていて。

 それで、誕生日に、アツマくんにもそのことを伝えてあって」

 

 

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 ↑参考記事

 

 

「ーーどんな言い方した?w」

「(冷や汗をかいて)ぐっ……、

 た、た、た、

 『誕生日プレゼントが、デート』だって」

 

「wwwwwwwww」

 

「(・3・;)さ、さやかにはこんなこと言う人いないくせに」

「(冷静に)どこに行くか決めたの?」

「(-_-;)まだ。」

じゃあ、さきにわたしとデートしよう

 

 

 

 

 

(゚.゚;) ポカーン

 

「(゚.゚;) 『コミック百◯姫』でも読んだの? あんた」

「なに、その如何にもいかがわしい雑誌」

「うちのお邸(やしき)に、◯迅社っていう出版社から送られてきた

 

 

 

「・・・・・・、

 

 (;´Д`)ハァ!?

 

 

 

 

 

・どういうコネクションが戸部邸に?!

・あ、このブログFictionですから!!!!!

 

【愛の◯◯】兄/弟/メイドさん

昼休憩

学校のベランダ

 

「うん……うん……あっ、そう!

 よかったねぇ。

 うん……、おめでとう。

 

 ……そんなことないよ。

 どういたしましてっ。」

 

「愛ちゃん、電話?」

「そうだよ、アカちゃん」

「だれと話してたの?」

「アツマくん。」

 

「愛が昼休憩に電話してるなんてねぇ」

「さやか。」

「アツマさんとのホットライン

「(-_-;)・・・・・・さやかのいじわる」

 

「大学の合格発表?」

「あ、そうか! アツマさん、受験生だったものね」

「そう。

 

 受かったって」

「(^o^)ほんと!? よかったわね~!!」

「(^_^;)第一志望じゃないけどね。

 ――ま、浪人は回避しました、と」

「それが何よりじゃない。アツマさん、本番に強いタイプなのね」

「さやかの言う通りだと思う。

 というか、見るからにそうよ、アツマくんは。(遠い目)」

「なに遠い目してんのw」

「愛ちゃん、うっとりしてるみたいな眼

Σ(^o^;)

 

「ま、2年以上もいっしょに暮らしてたら」

「(^o^;)『たら』?」

「通じ合うものができる」

「ちょっと、さやかちゃん、いやらしいよぉ」

「(突っぱねて)どこが?

「(^o^;)まーまーふたりともw

 

 ――でもさやかのお兄さんにはかなわないよ」

「Σ(゚Д゚)エッ」

「さやかのお兄さんが大学に合格したときとか、どうだった?」

「小学生だったから、あんまし覚えてないけど。

 盛大にお祝いしたと思う……親戚も呼んで」

 

「愛ちゃん、弟さんがいるのよね」

「利比古(としひこ)くんだっけ」

利比古がどうかした!?

「な、なにその急なリアクション」

「(´∀`)愛ちゃん、利比古くんと毎日メールしてるくらい、仲がいいのよね」

マジ?w

「恥ずかしいことでもなんでもないわよ。毎晩国際郵便してるようなもの。文明の利器も悪いものじゃないわね。

 たとえばきのうは――

「(´∀`;)ストップストップ」

「えっ、どうして」

「愛ちゃん、利比古くんのことについて語りだすと、昼休憩どころか、授業もすっぽかしちゃうでしょ」

wwwwwwww

「(-_-;)もー、笑うなさやかー」

 

「……愛ちゃんには弟さん、さやかちゃんにはお兄さんがいる。

 (´・_・`)だけどわたしは…一人っ子」

「そっか、アカちゃん一人っ子か。

 

 さみしい?」

「(´・_・`)ちょっとだけ、ね」

「でもアカちゃんの家、メイドさんがいるよね」

「(゜o゜; え!? 初耳なんだけど」

 

「(^_^;)ええ。たしかにいるわよ。

 

 写真……見る?」

「見る。

 

 ……わー、若い!! スタイルいい!!

「(;^_^)なにはしゃいでんの、さやかは…w」

 

「ことしでハタチだっけ?」

「そう。学校に通いながら家の手伝いをしてくれてたから、つきあいは長いわね」

脚長ーい!! スタイルいい!!

「(;-_-)……168センチだっけ」

「身長? ピタリ賞。よく覚えてるね、愛ちゃん」

このブログあんまり高身長キャラ出てこないから

( ゚д゚ )??????????

ファッションモデルみたーい!!

 

 

 

 

【愛の◯◯】読書メモ by羽田愛

夏目漱石硝子戸の中うち)』

 

硝子戸の中(うち) (岩波文庫)

硝子戸の中(うち) (岩波文庫)

 

 

  • あんがい『硝子戸の中(なか)』と読んじゃうひとが多い。『硝子戸の中うち)』が正しい。
  • しょうじき、病気のこともあってか、小説の漱石よりテンションが低い。
  • つ、つまらないとはおもってないから

 

安部公房「デンドロカカリヤ」

 

水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫)

水中都市・デンドロカカリヤ (新潮文庫)

 
  •  「コモン君がデンドロカカリヤになった話。」の書き出しで、もう、痺れる。

 

J.D.Salinger『Franny and Zooey』

 

Franny and Zooey

Franny and Zooey

 

 

白石(ペク・ソク)詩集

 

白石(ペクソク)詩集

白石(ペクソク)詩集

 
  • 朝鮮の詩人。
  • 食べ物のこととか、着眼点がおもしろい。

 

川本三郎『銀幕の銀座』

 

  •  映画のこと、まったく知らないから、著作権が切れたような古い映画のことが、逆に新鮮。

 

天野こずえ『AQUA』第1巻

 

Aqua 1 (BLADE COMICS)

Aqua 1 (BLADE COMICS)

 
  • あすかちゃんの本棚にあった漫画。
  • もとは明日美子さんの所有だったらしい。
  • 表紙がキレイだなあ、と思って、
  • でも中身はまだ読めてない、
  • だってあすかちゃんの部屋にあるんだし
  • まぁあすかちゃんから借りればいいだけの話だけど

 

 

【愛の◯◯】スピノザ→ニュー・オーダー→ヘルマン・ヘッセ

やっとうるさいアツマくんを駅まで送り出せた

 

あら~もう9時前じゃないの~

流さんが髪を切りに行った

明日美子さんは日テレを観ていると思ったらtvkの「かながわ旬菜ナビ」を観始めた

 

わたしは心ゆくまで時間をかけてコーヒーを淹れた…❤

 

 

 

 

わたしは部屋に戻った

(∩´∀`)∩ よーし、12時まで読書と音楽鑑賞♪

 

  • 9時台 読書

 

 

エチカ―倫理学 (下) (岩波文庫)

エチカ―倫理学 (下) (岩波文庫)

 

 

  • 10時台 音楽鑑賞

 

 

Republic

Republic

 

 

  • 11時台 読書

 

 

知と愛 (新潮文庫)

知と愛 (新潮文庫)

 

 

 

「ふふ……w かわいい、ナルチスもゴルトムントもww

 

 

 

 

 

【愛の◯◯】戸部邸のアグレッシブな日曜朝

いつもの日曜日より少しだけ早く起きた

「(深呼吸して)・・・・・・、

 ( ´ー`)フゥー...」

 

着替える

髪を梳かす

「(^_^ )そろそろサナさんに切ってもらわなきゃ、だなー」

 

キッチン

明日美子さんがいる

明日美子さんは朝食のおかずを作っている

わたしはアツマくんとあすかちゃんのお弁当を作り、そのあとで明日美子さんと一緒に朝食の準備をする

流さん→あすかちゃん→アツマくんの順にダイニングにやってくる

 

いっただっきま~す♫

 

朝食をみんなで食べる

 

勉強を教えてもらいに、さやかの家の近所まで行ってくるあすかちゃんに、お弁当を渡す

(途中でアカちゃんもやってきて、さやかと一緒にあすかちゃんの勉強を手伝うことになっている)

(『あすかちゃんの高校受験を応援するぞプロジェクト』は、わたし・さやか・アカちゃんの3人で分担制になったのである)

(きょうはわたしはそのプロジェクトの当番ではないので、このお邸(やしき)でゆっくり休むことにしたのです)

 

「(^o^)わー! おねえさん、お弁当ありがとうございまーす」

「あれ、アツマくんは?」

「どうしたんでしょう? 新しいプリキュアが気になったとか」

「なんなのよあのバカ💢」

「(^_^;)まぁまぁw」

 

「(背後から)アホちゃうか愛。プリキュアやら仮面ライダーやら観てたら大学の試験会場に行けなくなるやろ」

ひゃあっ!

 

 び、びっくりさせんといて!? オバケが後ろからにゅーっと出てきたと思たやないか

「ほー💢、鬼太郎呼ぼか?

鬼太郎は境港にいるんちゃうか

どういうボケやねん

ウチあんたに突っ込まれとーないわ!💢 はよこの弁当持って駅まで行かんかい!!

やめーや肉体言語は!!

 

 

 

「(^_^;)ふたりとも……なんで関西弁で漫才?

・あすかちゃんは冷静だ

 

 

 

【愛の◯◯】わたしとミッシェル・ガン・エレファント

2月に入った途端に、入試をはじめる首都圏の大学が激増する。

国立大学の前期入試の出願もはじまり、 3年生は自由登校になってはいるけれど、私の学校――とりわけ高等部は、なんだかあわただしくなっている。

 

ところで――、

ここ3ヶ月、

ミッシェル・ガン・エレファントを聴いていない。

 

なぜか?

( ´・ω・)うーん、わかんない。

 

アツマくんへの、気配り?

いくらミッシェル・ガン・エレファントの音が大きいからって、アツマくんの部屋に「つつぬけ」になるわけでもなかろうに。

 

 

( ;´・ω・)アレッ?

 

「(長期間)聴いてないのなら、(また)聴けばいいじゃない」

 

 

cult grass stars

cult grass stars

 

 

 ♫「世界の終わり」♫

 

 

この曲を聴いている間だけはーー、

紅茶のほうが、好きになる。

 

 

 

High Time

High Time

 

 

 

 ♫「キャンディ・ハウス」♫

 

この曲、意外と人気低くない?

わたしは好きなんだけど。

 

 

 

 

Chicken Zombies

Chicken Zombies

 

 

♫「ブギー」♫

 

 

「(椅子に座ってくるくる回ったあとで)……。

 んーっ、」

 

やっぱミッシェルは3枚目までがいちばんいいかな~

 

 

 

「~♪」

 

鼻歌を歌いながら階段を下り、グランドピアノに近づくわたし。

 

アツマくんが、

紅茶を飲み、

焼いたパンを食べている。

 

「(-_-;)夜食? 太るわよ。

 (^_^;)ミッシェル・ガン・エレファントの曲みたいなこと、してるわね」

 

「『世界の終わり』?」

「(^_^;)そう。」

「おまえ古いバンドなのによく知ってるよな、ミッシェル・ガン・エレファント

(-_-;)

「なななんだそのリアクションは」

アラサーとアラフォーをよくも泣かせたわね…

(゚Д゚;)ハァ!?

 

「でもほんとに『古いバンド』とかうかつに言うもんじゃあないわよ。

 ミッシェルはね、おかあさんが好きだったのよ、それでCDを譲ってもらったの」

「おかあさんが!?」

「うん」

「おとうさんじゃなくて?」

「( -_-)ヘン!? 💢」

「いや、おかあさん、トガッてるなあ、ってw」

( -_-⊂彡☆))Д´) パーン

 

「いってぇ(シクシク)」

固定観念で考えない!!

 

「(ノД`)……ごめんよ」

「(・_・;)わ、わたしも殴って悪かった、

 から、

 1曲弾いてあげる」

「(^○^)マジで!? ミッシェルの曲!?」

「(・_・;)うん。

 

 (  ・_・)ミッシェルでとくに好きなのは最初の3枚。」

「(^○^)うんうん、」

「だけど今夜は4枚目の『ギヤ・ブルーズ』から」

「(^○^;)……えーっと」

 

「ダニー・ゴー」

 

 

ギヤ・ブルーズ

ギヤ・ブルーズ