『枕草子』よりも『エセー』のほうが、ぜったい面白いと信じて疑わないわたし。
もちろん『エセー』を全部読んでいるわけではない。
てへっ。
でも、フランス語で『エセー』が読めたら、カッコいい、よね?
ーーそういうことが理由の全てではないけれど、時間は有り余ってるし、わたしは大学に通っていないから、高等部時代に第2外国語で習った知識が抜け落ちてしまうとよくないので、フランス語を復習しようと思った。
ただ、わたしの部屋は本やら漫画やらでグチャグチャなので、高等部時代のテキストが見つからない。
わたしは、探しているものがいつまでも見つからないと、よくない心理状態になってしまう。
なので、何か飲み物でも飲んで気持ちを落ち着かせようと思って、キッチンのほうに行こうとした。
葉山家ダイニング
「ん?
ダイニングテーブルの上に、なにか本が置いてある」
「フランス語の入門書だ!!」
「でも、だれの本なのかしら。
たぶん、おとうさんかな。
帰ってきたら、『借りてもいい?』って、交渉してみるとして、」
わたしは赤ワインの代わりにブドウジュースを冷蔵庫から出して飲み、
『ゼロから始めるフランス語』を携えて部屋に戻って机に向かった。
ごめんね、おとうさん。
× × ×
「さーて、発音だ、発音、なにはなくとも」
わたしはまず『アルファベ』をぜんぶ声に出して確認した。
アルファベを、26文字プラスアルファすべて羅列するのは骨が折れるんで、各自でお願いします。
ほんとうにざっくりだな…w
『ゼロから始めるフランス語』は、単語・文章にすべてフリガナがふってあって、読みやすい。
・発音の3大ルール
- 語末のeは発音されない
- 語末の子音字は、原則として発音されない
- 日本語の「ン」の音はない
※参考:『ゼロから始めるフランス語』、ⅹページ
「語末のeは発音されない」の例
style(スティル):「文体」*1
「語末の子音字は、原則として発音されない」の例
mot(モ):「単語」*2
葉山むつみがざっくりと厳選した「注意すべき読み 母音字編」
・ai は「エ」と発音する
→例えば、「lait(=牛乳)」は「レ」と発音します。
「ai」の読みが「エ」で、語末の子音字(t)は発音しないんでしたよね。
・au/eau は「オ」
→例:「auto(=自動車)」は「オトー」、
「beau(=美しい)」は「ボー」
・ou は「ウ」
→「amour」という単語があります。
意味は「愛」。
(羽田さんだったら、絶対知ってるフランス語ね)
…で、ouは「ウ」なんで、「アモール」ではなく「アムール」と読むべし。
・oi は「ウワ」
→例・「bois(=森、林)」は「ブワ」。語末のsは子音字だから発音しない原則。
・ayは「エイ」、oyは「ウワイ」、uyは「ユイ」
→例えば「crayon」は「クレイヨン」と発音する。
だけど、クレヨンのことじゃなくって、意味は「鉛筆」。
・母音字プラス「il」「ill」
→「soleil」、「ソレイユ」と読みます。
意味は「太陽」で、比較的ポピュラーなフランス語。
(出てきた単語は、すべて『ゼロから始める~』ⅺ-xiiiページに記載されているもの。)
「『鼻母音』は、重要だけど、説明がいろいろとややこしいのでざっくりとカット」
「注意すべき読み 子音字編」
・「c」は子音字の前では「ク」、母音字の前では「ク」か「ス」
→ca,co,cuの読みはそれぞれ「カ」「コ」「キュ」
「école」は「エコル」、意味は「学校」。語末のeは発音しません。
あ、「é」 っていう文字が出てきましたが、「アクサンテギュ」という記号がeの上についたのです。
google日本語入力だと、「アキュート」と入力して変換すれば、この文字、出てくるみたい。
「é」の読みは「エ」です。
→「bicyclette」。「自転車」のことで、英語のbicycleに似てますねー。
フランス語では「ビスィクレート」と読むのです。
cyの読みが「スィ」。
ちなみにciも「スィ」、ceは「ス」です。
→あと、「ç」って文字があって、「セディーユ」という記号がcの下にひっつきました。
Google日本語入力だと「セディーユ」って入力すれば「ç」が出ます。えらいね。
3通り覚えましょう。
ça「サ」ço「ソ」çu「スュ」
・「g」の読み方
→ga「ガ」go「ゴ」gu「ギュ」
「figure(顔)」、「フィギュール」。語末のeの省略は、もうおなじみですね。
ジェラール・ジュネットという人の大著で『フィギュール』というのがあるそうですが、羽田さんが居候してる戸部くんの邸(いえ)の書庫だったら、置いてあったりするのかしら。
→ge「ジュ」gi「ジ」
「garage」、意味は「ガレージ」ですが、フランス語の読みは「ガラージュ」。
・「h」は発音されない
→「hôtel」は「ホテル」のことですが、フランス語では「オテル」。
あ、「ô」という文字が出てきました。
例によって(?)Google日本語入力で「サーカムフレックス」と入力して変換してみましょう、ôが出ます。
・「rose」「maison」はどう読むか?
→「ローズ」「メゾン」。意味はそれぞれ「薔薇(バラ)」と「家」。
「maison」、漫画『めぞん一刻』の「めぞん」はここから来ています。
このふたつの単語は「s」の読みがポイントで、
「rose」「maison」どちらもsが母音字に挟まれているのですが、この場合のsは「ズ」の音になるルールがあるのです。
それと、「maison」に関して、「ai」は「エ」と読むのでしたね。アルファベふた文字で母音字になります。
・「ch」→「シュ」
・「gn」→「ニュ」
・「ph」→「フ」
・「th」→「トゥ」 ※hは発音しない!
・「ti」→「スィ」まれに「ティ」
・「quand」「que」「qui」
→「quand(カン)」=「いつ」
「que(ク)」=「何を」
「qui(キ)」=「誰」
です。このまま覚えちゃいましょう。
・語末の子音字の例外
→語末でも子音字「c」「f」「l」「r」はよく発音されます。
(以上、例示した単語はすべて『ゼロから始める~』xiii,xivページより)
× × ×
「(ヽ´ω`)フゥ-…」
「案外忘れてるもんだな」
「はやく『リエゾン』や『アンシェヌマン』『エリズィヨン』をおさらいしたいけど・・・、
(ヽ´ω`)疲れちゃったw」
「でも、なんだか語学で精神統一できた。
いいことだいいことだ」