昼下がり。
愛が、きょうもソファーで本を読んでいる。
そこにやってきたアツマ「ーーったく、きょうもおつとめご苦労さんでありますことよ」
愛「あ!!」
アツマ「な、なんだぁ」
愛「それ!!!!!
それ!!!!! ノドが焼けそうなサイダーの瓶!!!!!
しかも、2本も!!!!!!」
アツマ「(゚д゚;)! シマッタ!! おまえが炭酸を飲むと酔っ払うというキャラ設定を、はやくも忘れてしまっていた!!」
愛「(-_-)ムッ! 『キャラ設定』ってなによ(-_-💢)」
アツマ「(゚д゚;)と、ともかく、お前にこのスプライトはやらないからな、冷蔵庫に1本戻してくる」
愛「え~っ、なんで~」
愛「(とても残念そうにグラスに注いだミネラルウォーターを飲みながら)そういえばさ、こんど、わたしとあすかちゃんの似顔絵を描いてもらうことになったの」
アツマ「`;:゙;`;・(゚ε゚ )ブッ!!」
愛「ちょっと!! スプライトぶっかけないでよ」
アツマ「えーっと、それは、誰に……」
愛「流さんの知り合いの大学院生のひと」
アツマ「なるほど、美大の大学院か」
愛「いいえ、絵に関しては素人なんだけど」
アツマ「( ゚Д゚)ハァ?」
愛「ペンタブレットっていう……パソコンで絵を描く外付けの機械が手に入ったから、使い心地を試してみたいと」
アツマ「それでお前とあすか、似顔絵のモデルを承諾しちゃったのかよ!?」
愛「そう(^_^)v」
アツマ「ま、まさか、おカネが絡んでるんじゃ……」
愛「え? 上野動物園に連れて行ってくれるだけよ」
アツマ「What!?」
愛「もちろんあんたのお母さんと流さん同伴の計5人で~(^_^)v」
アツマ「その流さんの知り合いの院生のひとはどういう人なの」
愛「ギリギリ昭和生まれでおとめ座の、文学部の教授みたいな風格を持った、とても賢い男のひとよ」
アツマ「(;´Д`)……
で、で、その人はうちに来るの」
愛「うん♫ 流さんが連れてきてくれるの。なんであんたスプライト飲みながらダラダラ汗流してるの?」
アツマ(おれは愛の家族じゃない……おれは愛の家族じゃない……おれは愛の家族……なんじゃないのか、ここまで来たら!?)