【愛の◯◯】胸の奥に引っかかる赤面

 

水曜日の夜。ぼくの部屋。

勉強机の上にはタブレット端末。椅子に座りながらリサーチしているのは「テレビせとうち」という放送局のコトだ。「テレビせとうち」。岡山県に本社があるテレビ東京系列局である。岡山県だけではなく香川県も放送対象地域にしている。ちなみに、ケーブルテレビという文明の利器によって、鳥取県などでも視聴するコトが可能である。

なぜ広島県を差し置いて岡山県にテレ東系列局があるのか、なぜ岡山県民だけではなく香川県民もテレ東系の番組をリアルタイムで視られるのか、それらのコトは、文字数の都合が説明するのを許してくれません!!

 

――テレビせとうちの「研究」もひと段落して、充電ケーブルを繋いでタブレット端末を休息させてあげる。

ベッドに腰掛けてからすぐに、

『あすかさんは今、何をしてるのかな』

という思いが芽生えてくる。

ぼくの部屋から程近い彼女の部屋で彼女は過ごしていると思うのだが。

 

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あすかさんのバースデーだった昨日(さくじつ)。

バースデーパーティーも盛り上がりを見せてきた夕刻近く、「リビングF」に立ち寄ったら、あすかさんが既にそこに来ていて、

『バースデーパーティーが『おひらき』になったあとで、わたしの部屋に来てほしいんだけど』

と頼まれた。

彼女の方から彼女の部屋に誘ってきたから、少し驚いた。

 

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昨夜の、あすかさんルームでのあすかさんとぼくだけの空間における「ハイライト」は、おそらく、バースデーパーティーのクライマックスとなった「弾き語り」に話が及んだ時だったと思う。

レーナード・スキナードというアメリカのバンドの「フリー・バード」という楽曲をアコースティック・ギターで弾き語ったあすかさんに、ぼくはダメ出しをした。『英単語を間違った発音で歌ってたのが、2箇所』と、帰国子女としてダメを出したのだ。

すると、ぼくのダメ出しに対して、あすかさんが感謝してきた。

ぼくは率直にコトバを返した。『意外です。あなたが、そんなに素直になるなんて』と。

その直後のコトだった。

彼女の顔が、明確に赤くなったのだ。

 

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昨夜よりも、今夜の方が、あの時のあすかさんの赤面が、胸の奥に引っかかっている。