【愛の◯◯】伯備線の中心で、愛をさけぶ!?

 

「クボ、きょうは短縮版だよ」

「……へえ」

「900文字程度でいいんだから、楽勝だよね?」

「900って、このブログ記事の文字数か?」

「そーだよ」

「雑談すればいいってことだな」

「そーそー」

「話のネタはあるのか……真備(まきび)よ」

「あるある」

「……どんな?」

「クボはさ、夏休みになったら、実家に帰省するでしょ?」

「――する。お盆、だと思う」

「あんたって、飛行機使わずに、鳥取県西部の実家まで、電車で帰るんだよね」

「だな。東京駅で新幹線に乗って、岡山駅で特急に乗り換える」

「『やくも』だ」

「そうだ……。車内がよく揺れて酔いやすいことで有名な、伯備線の……」

「ちょっとちょっと、『やくも』をそんな悪く言うもんじゃないよ」

「だって、ほんとうに酔いやすいんだぜ!?」

「…なんかムキになってない??」

「おれは…『やくも』乗車時は、ひたすら窓の風景を眺めている…」

中国山地じゃん」

「風光明媚でいいんだよ」

「漫画とか、読まないんだ」

「あの車内では、漫画読むだけでも、酔う危険性があるんだよ…」

「…それでも、飛行機じゃなくって、新幹線プラス『やくも』のほうがいいんだねえ」

「2024年に投入予定の『やくも』新車両に期待したい」

「わたし……新車両になる前に、『やくも』に乗ってみたいかも」

「ちゃ、チャレンジャーだな!?」

「だからー、なんでそんなに『やくも』の悪口言うわけ?? JR西日本のひとに失礼だよ」

「……」

「愚痴こぼしのためにブログ書くんじゃないんだからさあ」

「……そういう批判は、管理人さんに直接言ってくれ」

「楽しくないよ。好きなものについて語ったほうが絶対いいよ」

「おれは……『やくも』が嫌いなわけじゃないんだよ」

「え~!? これだけ愚痴っておいて!?」

「『のぞみ』より『やくも』のほうが好きなくらいだ」

「じゃあさ。好きなのなら――」

「ん?」

「愛を叫ばないと」

「??」

「『いろいろ不満はあるけれど、おまえのことが好きだから、これからも乗り続けるよ!!』って」

「……なんだそれ」

「――話は逸れるんだけどさ」

「…?」

「特急列車も萌えキャラ化したら面白いよね。ウマ娘みたいに」

「……ノーコメントだ」

「ひょっとしたら、萌えキャラ化、もうしてるのかもしれないけど」