……、
……、
…むくり。
あ、
あれれ???
戸部の邸(いえ)のソファーで、
毛布をかけられて、
寝ていた。
いま、夜9時。
「(テレビに映ったニュースを見て)ノーベル化学賞か…、
って、そうじゃなくてっ」
『藤村さぁん』
戸部の妹のあすかちゃんが、無邪気にソファーに飛びついてくる。
「あすかちゃん。」
「はい」
「おはよう」
「はいw」
「あすかちゃん、」
「はい?」
「なんでわたし、戸部の邸(いえ)にいるんだっけ」
「えっ?w
ねぼすけさんですか?」
「(-_-;)」
「藤村さん、
とりあえず、わたしと一緒におフロに」
× × ×
脱衣所
「あすかちゃんとここのお風呂入るなんて、珍しいな。
ーーそうだわたし、昼過ぎに、戸部に説教しに来たんだった」
「説教ですかww」
「そう。だらしないってーーって、
……」
「ーーどうしたんですか藤村さん?
硬直してますよ~?
あ、
いやらしいw」
言えない、
言えないけど、
気づかれてる、
あすかちゃんの胸に、釘付けになっていた、
あすかちゃんのブラジャー、
かわいいけど、
大きい。
× × ×
浴場
『ぽちゃっ』
「…寝落ちしちゃうなんてなー。
歳なのかなー、大学生にもなると」
「お兄ちゃんが毛布かけてあげたんですよ」
ギクッ
「それと、藤村さんがあんまりにも疲れてそうだからって、軽くマッサージしてあげたって」
ギクッッ
「…そうだった。
『なんで愛ちゃんをもっと気づかってあげないの』って、
ひたすら戸部を罵倒してたら、
だんだん息切れがしてきて、
戸部、『大丈夫か?』ってーー」
「お兄ちゃんは誰にでもやさしいですよね」
「……悔しいけど。」
「わたしお兄ちゃんのこと、最近好きになりました」
「(゚Д゚)エッ」
「……前よりもw」
「(^_^;)…そっか。
きょうだいとして、ってことね。」
「おねーさんが」
「愛ちゃんが?」
「『妹のことが大切じゃない兄なんていない』って、前に言ったんです。
それをようやく実感してきたんです」
「……それは、そうだよ」
「(´-ω-` )ウトウト…
∑(*'д'*)ハッ」
「藤村さん、おつかれみたいですねえ~」
「いけねw
(ノェヾ))ゴシゴシ
ーーふ~っ
わたしも、お兄ちゃん、欲しかったかもな~」
× × ×
リビング
「あ! 戸部だ!! きょう泊まっていくから」
「ふ・じ・む・らぁ~、大変だったんだからな、おまえを寝かすの!」
「悪い悪いww
きょうだけは、あんたの妹になってあげるから」
「え」
「(足を踏んづけて)そこで固まらないでよバカっ」