【愛の◯◯】そろそろ就活、そろそろ誕生日、そしてなぜか『コムロ』の話

ゴンゴンゴンゴン

 

<がちゃっ

 

「なんだルミナかよ」

「あんたのサークル部屋が、変に静かだから、不審に思ってノックした」

「不審ってw」

 

「ギン、昼寝していたの!?

 ソファーに寝っ転がって、心底気持ち悪い」

「短めの昼寝は健康にいいんだ」

「ほんとうに?

 ところで、昼寝用BGMとか、かけないのね」

「いくら音楽鑑賞サークルでも、長時間ぶっ続けで音楽を聴き続けるのは健康に悪影響だから、おひるねのじかんは音楽を止めているんだ」

「『おひるねのじかん』って……やれやれ、幼稚園みたい」

 

 

「ねえあたしたち幼稚園どころか大学の3年生なのよ。

 そろそろ真剣に進路をーー、」

「4年で卒業するかわからんからな~」

アホンダラっ、卒業す・る・の・よ

 

 

「ところでギンって社会学部だったよね」

あ・ま・い・な。

 産業社会学だよ~ン」

 

ムカつく💢 

 

「ルミナは法学部だよな」

 

(゜o゜; あたしの学部をギンが覚えていた!

 どうして覚えていたの!?

「あのなぁ」

 

 

「法学部がみんな、司法試験とか受けるわけじゃないんだよね」

「高校1年生レベルの認識ね…」

「ま、それはいいんだが、ルミナはどんな仕事に就(つ)きたいとか、考えてんの?」

 

「図書館司書……と言いたいところだけど、

 司書資格を持ってたらなれる、っていうわけには行かないからね。

 現状。

 司書資格を取るための講義は受けてるけど。

 

 夢のない話かもしれないけど、

 地方公務員の試験勉強…はじめてる」

 

「ちょいと早いんじゃないのか」

「とりかかるのが早いとダメってわけじゃないでしょう。

 でも、参考書を買ってパラパラめくってる…って段階。

 

 どうなるのかな……、

 どうするべきなのかな……。

 T◯Cとかに通うかどうかも、まだ決めてない」

 

 

「ルミナーー」

「なに」

「ルミナ、おまえさーー」

「だから、なんなの」

「ルミナ、おまえのーー」

「!?!?」

「誕生日、近いよな」

 

 

はぁあ!?

 

「だってそうだろ、9月24日だろ」

「よく覚えてたね」

「幼稚園から一緒だからな!」

「そうねぇ……、

 

 いつから、お互いの誕生日を祝福しなくなったのかなぁ」

「中学までは、お互いにお誕生会、やってたよな~。

 10年以上連続でやってたってことか。

 よく続いたな~」

「高校に上がる寸前まで続いていたのがキセキね」

 

「今年やるか。

 おまえのお誕生会」

なぜに?!

 

(黙って、なにか企むように笑みを浮かべるギン)

 

「ーーまさか、戸部くんの邸(いえ)を使おうとか考えてないよね?!」

どうしてわかったんだ?w

「CD投げるよ💢」

「CDを粗末に扱っちゃいかん」

「じゃあそのへんの音楽雑誌でハリセン」

「雑誌を粗末に扱っちゃいかん」

 

ところで、ギンの誕生日は5月30日。

とっくに過ぎてる。

スルーして、少し悪かったね、ギン。

 

 

素直に祝えばよかったね。

 

× × ×

 

「そういや、ギンに訊きたいことあったんだけど。

 あたしとあんた、1998年生まれだよね。

 1998年のレコード大賞って、だれがとったか、あんた知ってる?」

 

わかんにゃい

「なんだ。困ったなあ。あんたに訊けば音楽のことならなんでもわかると思ったのに」

「買いかぶり過ぎだよ。

 それに、ググればすぐにわかるようなことを、なんで訊く?」

 

忘れてた。

 Googleっていう、存在をーー

 

「(^_^;)おまえ、スマホ持ち歩いてるよな?」

 

× × ×

globeだ。

 

 わな・びー・あ・どりーむめーかー*1、?」

 

「知らないのかよ」

「この曲は聴いたことない」

「おれも、おれも」

「あのねぇ💢」

 

小室ファミリーか。

 ギンは、小室ブームについてどんな見解を持っているの?」

 

 

globe

globe

 

 

「最盛期は、あたしらが生まれる、ほんのちょっと前だったらしいけど」

 

「……。

 TMネットワークの頃じゃないかなあ。

 最盛期も、全盛期も」

 

(゜o゜; それもっと前でしょっ!?

 昭和!?

 

 ーーTMネットワークについて、あたしほとんど何も知らないけど」

多摩ネットワークだ」

え?

「だから、多摩ネットワークなんだよ、TMネットワークは」

???