【愛の◯◯】ヘアブラシから痴話喧嘩…には発展せず

わたし羽田愛。

居候女子高生。

 

戸部邸の朝ごはんは、だいたいわたしが作ってるんだけど、きょうは珍しいことに流さんが当番。

 

「おはようございます。

 ご苦労さまです、流さん」

「おはよう。ま、どうってことないよ。

 ところで……」

「?! わたし、したぎがみえてたりしますか?!?!」

「い、いやそれは過剰反応だけど」

「(//・_・//)カァ~ッ…」

「髪がはねてるよ」

「∑(//_//)アッ」

 

洗面所

あー、もう!

わたしってば、

おっちょこちょいなんだから、

おっちょこちょいなんだから……。

 

「よぉ愛」

「Σ(°д°ノ)ノわっ!!

 びっくりするじゃんアツマくん」

「おはよう」

「ちょっと待っててよ。すぐ髪のセット、終わらすから」

「(怒り気味に)おはよう、は!?」

「はぃ!?」

「(°Д° )バーカ!! おれが『おはよう』って言ってるんだから、ちゃんと返事しろよ💢💢」

 

カチンときたわたしは、

気づいたら、

アツマくんにヘアブラシを投げていた。

……アツマくんなんにも悪くなかったのに……。

 

 

 

× × ×

昼過ぎ

 

期末テスト期間なので、早く帰った。

そしたらアツマくんが邸(いえ) にいた。

 

ヘアブラシがアツマくんの頭に直撃してから、お互いひとことも口をきいていなかった。

気まずい。

 

「なあ」

「(´・_・`)はい…」

「あんまり怒ってないから」

「(´・_・`)」

「ただしおまえがこのまま謝らなかったら怒るからな」

わかってる!!

 

駆け足でじぶんの部屋に入り、

カバンをベッドに叩きつけ、

その場にしおしおと崩れ落ちて、

枕に顔を押し付けた。 

 

・そのまま30分経過

 

「Σ( ;゚д゚)ハッ!! 謝ってないじゃんわたし」

 

× × ×

 

・居間に降りた

 

「(゜o゜; 愛、おまえ、制服着替えずになにやってたんだ」

「なにやってたんだろ、わたし」

「(゜o゜; お、おい、大丈夫か!?」

「アツマくん、あのね……」

「(゜o゜;」

「まず、今朝はごめんなさい」

「(・_・;)あ、はい」

「それでね、知ってると思うけど、いま期末テストのさいちゅうなの」

「知ってる、おれもテスト勉強で家にいるんだけどな」

「うん、大学のテストのことはよく知らないけど……」

「愛……」

「………」

また成績が落ち込みそうなんだな

どどどどどどどどどうしてわかるの!?!?

 

「まあ、ずっと学年トップだったのが、ベスト10に入るか入らないかの瀬戸際だとか、そういうレベルだと思うけど。」

どどどどどどどどどうしてわかるのよ!?!?!?

 

「パパは何でも知っているんだぞ☆」

「(;・・)…」

「あれ、ツッコまないの」

「(;-  - )」

 

「(消え入りそうな声しか出せずに)アツマくん……

「どうした?w」

わたしの髪、梳(と)いてくれない……?

(´Д`;)できるかっ!!!!!!