某児童文化センター
『あっ、ルミ姉(ねぇ)!!』
『ルミ姉だ!!』
『ルミねーちゃんだー!』
あたしルミナ。
大学で、児童文学のサークルに入っている。
きょうは、大学の帰りに、地元の児童文化センターに寄ってみた。
久しぶりかも。
『ルミねーちゃーん、ほんよんでくれるー?』
「もちろん。
すきな本を持ってきなさい、読んであげるから」
『わーい』
『でも「アイねーちゃん」のほうが、ほんよむの、うまいよな』
!?
『そうそう、「アイねーちゃん」、ルミ姉みたいに、とちゅうでつっかえたりしないし』
「(ピクピク)あ、アイねーちゃん、って、だれ……」
『あっ、ルミ姉、「しっと」してるー?w』
「どこでそんな言葉おぼえたかなぁ!?💢💢」
『さいきん、ここによくきてる、じょしこーせーだよ。「キーボード」もひけるんだぜ』
えっ、あたしエレクトーン(=キーボード)弾けない。
♪ガラーッ
『あっ、アイねーちゃんキター!!』
あの娘?
……あれ確か、超名門女子校の制服じゃあ。
すすすすっごくキレイな娘。
サラサラで栗色がかった、長い髪がまぶしいーー。
…うらやましいなんて、言わないっ
ーーあれ?
「アイ」ねーちゃん?
「アイ」って、どっかでーー。
『アイねーちゃん! えほんよんで~』
「えっ? あっちのおねえさんによんでもらうんじゃなかったの?」
あっ……、
(@_@;)読み聞かせの相手、と ら れ た
「しょうがないわねえ」
(絵本を読む「アイねーちゃん」)
え、
な、なにこの娘。
すっごくうまい。
すっごくうまい。
すっごくうまい。。。
あたしみたくつっかえないし
「(((( ;゚Д゚))))
(´・ω・`)
(´;ω;`)ブワッ」
『ねーアイねーちゃーん、もっとよんでよ~』
「(あたしが座っている席のほうを見て)・・・・・・、
( ー`дー´)ダーメ」
『え?! なんで~?!』
「次はあっちのおねえさんに読んでもらいなさい」
『ええ~~~』
「( ー`дー´)メッ!!」
『ぷぅ~』
譲ってくれた。
ーーたしなめた後で、あたしの顔を見て、
にっこりと微笑んでくれた。
なんて屈託のない笑顏ーー。
『ルミねーちゃん、アイねーちゃんがやさしくて、よかったね』
「(子どもの頭をなでて)ほんとだね。」
『?』
『アイねーちゃん! キーボードひいてくれよ』
「もう! エレクトーンだって言ってるでしょ!」
× × ×
職員さん「ルミナちゃん、紹介するわ、羽田愛さん。
えっと、今、高校何年だっけ」
羽田愛ちゃん「2年です」
あたし「…正確には、『高等部2年』って言うんでしょ?」
羽田愛ちゃん「よよくしってますねー」
× × ×
・外のベンチ
愛ちゃん「(ブラック缶コーヒーの栓を勢いよく開けて)ふ~っ、
(ゴクゴク……)」
あたし「愛ちゃん……、
子ども、好き?」
愛ちゃん「好きですよ。
よくなついてくれるし」
あたし「そっか。
じゃあ……、
戸部アツマくん、好き?w」
愛ちゃん「好きですよ。
よく助けてくれるし、って、
(@_@;)!?
(;´Д`)ど、どうして知ってるんですか、アツマくんを…」
かわいいなあ~~~~~❤
やっぱ女子高生!!