高田馬場駅至近
の
某喫茶店
「いや~ほんとうにあそこのブックオフ、掘り出し物が多かったわね! なかなかの品揃えだったわ。ありがとう川又さん、連れてきてくれて」
「それはどうも…し、しかし羽田センパイ、そんなに買っちゃって、帰りの持ち運び、大丈夫ですか!?」
「だいじょうぶ。でも、二の腕に筋肉ついちゃうかなあ…w」
「そ、それと……センパイ、いったいいくら使ったんですか? レジで千円札が何枚も出てきたのでびっくりしたんですけど」
「あのね……(川又さんに耳打ち)」
「(゜o゜;ふええ…」
「でも今月ピンチw」
「おこづかいのこと、ですよね?
は、羽田センパイのおうちも、さすがというかなんというか、」
「わたしお嬢さまでもなんでもないよ~w」
「(-_-;)……」
「ほんとうにお嬢さまなのはアカちゃんだな」
「やっぱり自動車会社の経営者一族だったんですね」
「そうそう。あそことかあそこみたいにやらかしてないし、当分アカちゃんのとこの会社は安泰ね」※このブログは基本的にフィクションでございます
「本当をいうとね、両親と弟が海外から一時帰国したんで、『あんまり顔を合わせられないから…』ってことで、また海外に戻るときに、臨時のおこづかいや図書カードをくれたの。いわば臨時収入。タイミングがよかったから、きょうはパーッと使っちゃった」
ウェイターさんが、わたしと川又さんの席の横を通りかかった。
「すみませーん、コーヒーもう一杯」
「コーヒー…好きなんですね」
「会計はもちろん別々だからご安心を」
「というかセンパイ、コーヒー以外の飲み物飲んでるところ見たことないです」
「オーバーだなあ~w そんなことないよ」
「あのー、センパイ」
「なに?」
「そんなにコーヒーが好きだったら」
「だったら??」
「あの! わたしの家、珈琲専門の喫茶店なんです!
きませんか!?」
川又さんとの親密度が……、
急速に上がっている気がする。