僕、羽田利比古(としひこ)っていいます。
姉がひとりいるのですがーー、
姉、いま、僕の隣で寝てるんですよ(;´Д`)
× × ×
姉の部屋に連れ込まれてから90分経過
姉「むくり」
姉「あっ……こんなに時間、経っちゃった」
姉「(背後から僕の両肩に手を置き)ごめんね、利比古のほうが何百倍も疲れてるのに」
僕「(;´Д`)お姉ちゃん……ヤンデレってことば、知ってる?」
姉「(゚Д゚)エッ!? 『yandere』って外国語にもあるの!?」
僕「(;´Д`)インターネットだよ…」
姉「(゚Д゚;)利比古もしかしてツイッターアカウント持ってる?」
僕「もってないよ」
姉「よかった、消すところだった」
僕「…(;´Д`)」
姉「わたしが寝てるあいだ、退屈だったでしょ? ごめんね」
僕「お姉ちゃんのものには触ってないよ」
姉「本棚の本だったら勝手に読んでもいいのに」
僕「じぶんが持ってきた本読んでた」
姉「あ、ペーパーバックだあ」
僕「お姉ちゃん、僕、だいぶ英語が得意になった」
姉「うん……、
知ってた❤」
姉「そういえば、おとーさんはー?」
僕「アツマさんとしゃべってるよ」
姉「・・・・・・なに話してるのかなあ?
おかあさんだって、明日美子さんに『相談がある』ってーー」
姉の表情が、にわかに暗くなってきました。
だれか助けてください。
姉「もしかして、わたしをーー」
僕「そ、それはないよ、相談っていうのはねーー」
姉「(まったく聞き入れず)(´;д;`)ヤダ!!
わたし、ここにいたい!!!!!!」
僕「先走りすぎだよ、お姉ちゃん」
姉「わたし、アツマくんと、まだ離れたくない!!!!!!」
僕「お姉ちゃんのことじゃないんだよ。僕のーー」
姉「令和になっても、わたしは戸部家の居候だから!!!!!!!」
僕「(立ち上がって)ヽ(`Д´#)ノだーかーらーっ!!!!!」
姉「(((( ;゚Д゚))))と、利比古、いつからそんな怒鳴り声出せるようになったの」
僕「わかんない」
× × ×
落ち着きを取り戻した姉「そ、そうか、おかあさん、利比古のことで、明日美子さんと相談したかったんだ・・・」
僕「そうだよ、来年度のはなしになるけど、僕、高校は日本の高校に通うことになったんだ」
姉「と、いうことはーー」
僕「住むんだよ、このお邸(やしき)に」
姉「利比古といっしょに暮らせるの!?」
僕「うん!」
そのあとの、姉の狂喜乱舞ぶりには、
筆舌に尽くしがたいものがありました。