【愛の〇〇】時には葉山のお母さんみたいに

「O(≧▽≦)Oやったあぁぁぁぁぁ!! 明日は土曜日、1週間が終わったあぁぁぁ!!」

 

「(´・_・` )…何もしてないけど。」

 

10連休の概念ない。

50連休超えてる、わたし。

 

「わたしだって、10連休なんてないわよ」

 

こう、わたしに言うのは八重子。

予備校の合間をぬって、

わたしは八重子と会っているのだ。

 

10連休の前日で、都心は人が多いだろうからって、わざわざ、わたしの家の近くまで来てくれた。

 

八重子「すてきなカフェじゃない、葉山の行きつけなの?」

わたし「うん。常連みたいに…なってる…卒業してから」

八重子「外に出てるんだねー、葉山。

えらいえらい。」

わたし「お母さんみたいなこと言うわね…」

 

わたし「ここで、お茶飲みながら、本読むのが習慣になってるーー」

八重子「自分の本を?」

わたし(コクン)

 

八重子「このお店、いっぱい絵本が壁に並んでるけど、絵本は読まないの?」

わたし「!」

 

そういえば…。

わたし、自分の本に必死で。

絵本なんて眼中になかった。

 

八重子「わたし、ちょっと絵本見てこよーっと」

 

× × ×

 

わたし「Σ(´□`;)そ、その絵本はーー」

 

 

きつねのでんわボックス

きつねのでんわボックス

 

 

八重子「葉山、わたしが読み聞かせてあげる」

わたし「は!? ま、まわりの迷惑になっちゃうでしょ」

八重子「いま周りにお客さんいないじゃん」

わたし「……」

八重子「お店の人にもさっき許可とってきたから。そんな大声出すわけでもなし」

わたし「そういえば、あんた放送部だったよね…」

 

でも、その絵本は、

いわゆる、『泣ける絵本』。

 

八重子が読み始めた

 

 

 

 

 

わたし「(o̴̶̷᷄﹏o̴̶̷̥᷅ )……よ、読みながら泣かないでよ、八重子!」

八重子「(⸝⸝o̴̶̷᷄  o̴̶̷̥᷅⸝⸝)くすん…くすん…葉山だって、目、真っ赤じゃん」

 

わたし「やえこぉ〜、お、お母さんみたいなことしないでよ〜、

 グス…グッスン……、

 ほ、ほら、店員さんまでもらい泣きしてるじゃん、バカっ」

 

店員さん「。゚∵・(ノД`)∵゚。 」