bakhtin19880823.hatenadiary.jp
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ここ2回のあらすじ
的場マキに拒絶されたあかり。
フラフラと、ストレイテナーのライブを観たライブハウスの近くを通っていると、謎のレコード喫茶に迷い込んでしまった。
だが、じつはその喫茶店の地下は、的場マキの練習スタジオになっていた。
- アーティスト: ザ・ビートルズ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1998/03/11
- メディア: CD
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「ーービートルズの『Tomorrow Never Knows』を、ジョン・レノンとポール・マッカートニーのどっちが作ったかなんて、あたしにはわからないけど」
当然だよ。
「な、なんか、リズムがいいよね!?」
くっ、微妙に的を射た意見……
「えーと、『イエスタデイ』がポールで、『ヘルプ!!』がジョンなのね」
「とうぜん」
「『イエスタデイ』の流れだったら、こういう革新的な曲を作るのは、ポールのほうな気がするけど」
「す、するけど?」
「あたし、『なんでも鑑定団』のオープニングで、無意識的に『ヘルプ!!』を聞いてきてて――それでも、曲の出だしが、『斬新』だとは思った」
この時期のビートルズなんて斬新な曲しか作ってないよ。
「で、やっぱり『イエスタデイ』からの流れだったら、『Tomorrow Never Knows』もやっぱりポールの作品ーー」
ほら間違えた。
終わったな。
「と見せかけて、あたしは『あまのじゃく』だから、敢えて、『Tomorrow Never Knows』の作者はジョンだ、というほうに賭けてみる」
!?
「どうしてわかるの……(゜o゜;」
「へへ、野生の勘」
なんなんだろう……
この娘に、音楽的センス?
いや、いや、まだわかんない。
けど……。
「じゃ、じゃあ、今後は、『Tomorrow Never Knows』は、ミスチルの曲でなくビートルズの曲だと思うように」
「えーっ、いじわるw」
「わ、わたし、別にミスチル嫌いとは言ってない。
……まったく聴かないけど」
「……音楽に『うるさい』ひとって、そういう言い方しそうだよね」
「どういう言い方」
「『わたしは◯◯嫌いとは言ってませんけど、プライベートでは滅多に聴きません』」
「(歯ぎしりして)ぐ……」
「あたしもミスチルは有名な曲しか知らないけど」
「(フン)」
「でも、ここでビートルズとミスチルを比べるのは、筋違いじゃない?
まぁ、たぶん、桜井さん……だっけ、ミスチルのひとが、ビートルズの『Tomorrow Never Knows』から、タイトルを拝借したんだと思うよ」
「借りパク」
「(スルーして)でもさ、ビートルズとミスチルの『Tomorrow Never Knows』、曲のニュアンスが全然違うじゃん。
あたし、しょうじき、ミスチルだったら、Tomorrow Never Knowsより良い曲、わりとあると思う」
「たとえば?」
「お、『終わりなき旅』、とか? (^_^;)」
「チッ」
「ーーところで、『Innocent World』のイントロって、いいよね」
「ギターリフのこと?」
「なに、それ」
イラッ。
「あ、もしかして、イントロの『ぱーらぱらぱらぱぱー♪ ぱーぱーらぱらぱらぱーぱー♪』ってとこ?」
!!
「戸崎さん……」
「なに?」
「よどみなく歌えるのね」
「えっ、どういうことw」
「い、いや、リフ…ギターリフを正確に覚えていて、『ぱーらぱらぱらぱぱー』とか、ことばは適当だったけど、テンポは『Innocent World』のそれとほとんど同じだったよ」
「もしかして褒めてくれてるの!?」
「ウッ(-_-;)」
やめて。
照れるから・・・。