【愛の◯◯】「じゃあ、パワプロでもやるか」

 

bakhtin19880823.hatenadiary.jp

 

 

・・・・・・

 

大人げもなく、愛に将棋の七番勝負で七連勝した挙げ句、二枚落ちのハンデをやって対局したのに、それでも愛をフルボッコにしてしまった。

 

・・・・・・悔し涙も、もう乾いたよな、愛。 

 

愛(沈み込んでいる)

 

おれ「どうもボードゲームはだめみたいだな」

愛(コクン)

おれ「囲碁も」

愛(コクン)

おれ「チェスも、小説で読んで知ってても、けっきょくやったことないんだろ」

愛(……コクン)

おれ「ましてや、マージャンなんてw」

愛「当たり前でしょ!?

 

おれ「トランプは」

愛「つまらないじゃん、トランプ」

おれ「ポーカーとか面白くねえか? 昔のパソコンのOSに入ってるやつとか」

愛「ああいうのは金がかからないと面白くならないのよ

おれ「おい(;´Д`)! 女子高校生が競技麻雀やるよりもっとタチが悪いぞ」

 

※このブログはもちろんフィクションです

 

 

咲 Saki (1) (ヤングガンガンコミックス)

咲 Saki (1) (ヤングガンガンコミックス)

 

 

 

 

おれ「わかったよ。

 テレビゲームやろ、テレビゲーム」

愛「(きょとんとして、)あるの? テレビにつないでゲームやる機械

おれ「あるよ、そりゃあ……。この邸(やしき)はデカすぎて空き部屋がうーんとあるんだから、いろんなものが散らばってるよ」

愛「じゃあ、わたしがまだ知らないものが眠っていそうね!」

おれ「眠って『いそう』じゃなくて眠って『いる』んだよ」

 

おれ「ソフトは……そうだなあ、

 あ!

 

おれ「よーしまってろよ、さがして持ってくるから」

 

 

 

約20分後・・・

 

おれ「このハード、おまえ、わかんないだろw」

愛「『ハード』???(困惑)」

おれ「テレビにつないでゲームやる機械のことだよ」

 

おれ「これはな……」

 

 

PlayStation (PSone) 【メーカー生産終了】

PlayStation (PSone) 【メーカー生産終了】

 

 

愛「これが『プレステ』かぁ」

おれ「最初の『プレステ』が、コンパクトになって、値段も安くなったやつだよ。

 ちゃんと2人対戦もできるぞ」

 

愛「なんで2人対戦にこだわるの?」

おれ「ニンテンドウ64っていうハードが売り出されて以来、テレビゲームでともだちと対戦するときは、4人対戦が主流になったんだよ。

 思うに、『ゴールデンアイ 007』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』が、4人対戦がデフォルトであるっていう認識を作り出した……。

 まぁ、ぜったい、世代的にここらへんの事情は、流さんのほうが詳しいよw」

愛「(若干事務的に)語ってるね、オタクみたいに」

 

あのねえ……

 

多くの男子小学生は、「コロコロ」や「ジャンプ」を読んだり、スマブラポケモンをやったりして育つんだよ ……。

 

愛「アツマくんの常識がみんなの常識だと思わないほうがいいよ(・_・ )」

おれ「おれの心を読むなよ(´・ω・`;)」

 

おれ「と・に・か・く!

 パワプロやるぞ、パワプロ

 

愛「なに? スーパー銭湯の新型のお風呂?」

おれ「ちげーよ!!(;´Д`)」

 

 

実況パワフルプロ野球99開幕版

実況パワフルプロ野球99開幕版

 

 

おれ「略したのが悪かったな、『実況パワフルプロ野球』っていうゲームの略な、『パワプロ』って」

愛「こんなかわいいキャラクターが野球やるんだ

おれ「なめんなよパワプロ、試合でずっと実況音声が流れるし、選手もぜんぶ実名なんだぞ」

愛「でも、

 99年の開幕版って……(^_^;)」

 

おれ「これはおまえのことを考えて選んだんだよ」

愛「(なぜか照れて)えっ!?

おれ「このパワプロ横浜が一番強いパワプロなんだよ」

愛「どゆこと?」

おれ「よく考えてみろよ(;´Д`)!? 99年の開幕版ってことは、99年ペナントの結果がまだ見えてないときのバージョンってことだろ」

愛「ってことは……、98年に日本一になったときの横浜の強さが、データに反映されているってこと?

おれ「大正解!!

 要するに、マシンガン打線だよ」

 

愛「(横浜の選手のパラメーターを見ながら)ほんとだ! 

 バーもいる!!」

 

ロバート・ローズのことを「ロバート」っていうやつ、初めてみたぞ。

 

しかもおまえまだ産まれてないだろ(^_^;) 

 

愛「さ、佐々木のフォークすごい」

おれ「ああ、佐々木はフォーク7だ」

愛「7?」

おれ「変化球の目盛りの最大値が7だったんだよ」

愛「じゃあ、佐々木のフォーク、すっごく落ちるのね」

おれ「すっごく落ちるよ!!」

 

 

おれは、ここでもハンデをつけてやることにした。

 

対戦モードで、ミートカーソルを自動にさせるとかそういう配慮は当然として――

 

愛が率いる横浜ベイスターズの対戦相手を、当時の阪神タイガースにしてやったのだ…。