愛が学校をサボった理由

話は今朝にさかのぼる

♪コンコンコン♪

 

あすか「お姉さん?

 起きないと、学校に遅刻しちゃいますよ!?」

 

♪ガチャ♪

 

パジャマ姿の愛「……おはよう」

あすか「き、着替えないと、ほんとに遅刻ですよ!?

    まさか、徹夜で勉強してたんじゃ…

:(;゙゚'ω゚'):」

愛「そのまさか♥」

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

 

ベッドの愛「( ̄□ヾ)ファ~」

 

あっ……、

遅刻しちゃった。

しかも、ただの寝坊。

 

伊吹先生に、もっと顔を合わせづらくなっちゃった。

いま、何時なんだろう?

 

時計を見る愛。

だが……

 

愛「(|| ゚Д゚)ガビーン」

 

 

 

気が動転したまま、愛はリビングへ降りた

明日美子さんが朝ドラの再放送を観ている……

 

明日美子さん「おそよう(≧▽≦)」

 

愛「あ、あ、あぁ」

明日美子さん「どしたー?」

愛「わ、わ、わたし、なんてこと」

 

明日美子さんに抱きつく愛。

 

愛「。゚(゚´Д`゚)゚。」

明日美子さん「よしよしよしよし。」

愛「わたしぃ、にがっきのしょっぱなからぁ、とりかえしのつかないことしちゃったぁぁー」

明日美子さん「考えすぎだよ。」

 

明日美子さん「頑張ったんだから、仕方ないじゃん」

愛「(嗚咽を噛み殺しながら)でも、とちゅうで寝てしまって、最後までできなかったあ~」

明日美子さん「あのね、約束してほしいの」

愛「!? 」

明日美子さん「学校を休みたい時は、ためらわず休んで。」

愛「それが『約束』になるの……?(; ゚゚)」

 

 

わたしは部屋に戻って、夏休みの宿題と同じ教材を、必死に最後まで終わらせた。

 

途中で明日美子さんがやって来て、こういうことを伝えた。

 

学校から電話があったこと、委細を伝えたら、『伊吹先生っていう若い女の先生』が突然電話口に出て、わたしの様子を訊いて、学校が終わったらこの邸まで来る、と言っていたこと……

 

つまり、緊急家庭訪問。

もう逃げられない。

 

(つづく)