ボタンは、ほつれない

「あすかのバカー!!!!!!!!!!!!」

 

(走り去る音)

 

あすか「(;´Д`)あ、あ、ああ……」

流さん「おいおい……」

 

発端は今朝にさかのぼる

アツマ「うっひょおおおおおお!!!!!! すごくいい天気だなあ、なあ、ふたりとも!!」

 

愛「……ムスッ」

 

あすか「……ぷいっ」

 

アツマ「あ、あれ? (;・∀・)」

 

おいおい、冷戦状態か、こいつら?

 

愛がこっちに来てから、一度も喧嘩しなかったくらい、それこそ姉妹みたいに仲がよかったふたりが、まさか・・・ 

 

冷蔵庫を開けた愛「あ!

 

アツマ「ななんぞ!?」

 

非常に苦々しい表情の愛「プリンがない

 

あすか「Σ(゚д゚lll)」

 

アツマ「お、おりゃしらねえべさ」

 

愛「なんで田舎言葉になってんの?( -_-)」

アツマ「食ってねえよ、おれ、普通にーー」

 

あすか「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」

 

愛「じゃあだれが食べたの?

 きょうのおやつの時間にコーヒーと一緒に食べようと思って楽しみにしてたのに(・д・)」

 

あすか、ひたすらうつむくだけ

 

アツマ「ま、まさか、あすか、おまえ・・・(゚A゚;)ゴクリ」

 

あすか、ひたすらうつむくだけ

 

愛「あすかちゃんがやったの?

 

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 「あすかのバカー!!!!!!!!!!!!」

 

(ドドドドドド)

 

◯愛の部屋

 

愛(ベッドの布団をひたすら叩きながら)「あすかのバカバカバカバカバカバカ!!!!!! 大馬鹿!!!!!! 恥知らず!!!!!!!!!!

 

ひとしきり悪態をついて疲れた愛「・・・・・・わたしのバカ・・・・・・

 

30分後

愛の部屋で正座するアツマとあすか

 

アツマ「このたびは妹が粗相(そそう)をやらかしましてゴニョゴニョ」

 

(起き上がってベッドに座っているがひたすら下を向いたままの愛)

 

愛「・・・・・・・・・・・・・・・・・アツマくん。」

 

アツマ「は、はい」

 

愛「あすかちゃんとふたりきりにさせて」

 

アツマ「( ´゚д゚`)エー」

愛「女同士のほうがいいもん!!

あすか「わ、わたし、ダメです…(;´Д`)…こころの準備が…」

 

(立ち去るあすか)

 

アツマ「お、おい!! 待てあすか(追いかけようとする)」

 

しかし、愕然とする愛をアツマは見てしまった。

 

アツマ「あ、愛さん??」

愛「( ゚д゚)」

アツマ「固まってる……」

愛「( ゚д゚ )」

アツマ「いやこっちみんな」

 

しばしの沈黙・・・・・・

 

ふたたびうつむいてしまう愛。

 

 

 

愛「ねえ、アツマくん…

アツマ「なんじゃいな」

愛「このままケンカしたままじゃいやだよぉ…

アツマ「それはそうだが、いったいどうすれば…これは『痴話喧嘩』みたいなもので男がみだりに介入するのはどうかと、」

愛「『痴話喧嘩』の使い方、完全に間違ってる

 

 

 

◯愛の部屋

 

毛布にくるまる愛。

部屋でひとりぼっち。

 

愛(どうしよう……)

 

と、そこにー?

 

(ドアを開ける音)

 

愛(し、しまった、ドアのカギかけわすれてーー)

 

愛「!!

 

なんとシャチのぬいぐるみを抱えたパジャマ姿のあすかが、眼の前にそびえたっているではないか!!

 

愛「あ、あすかちゃん、それは!?」

 

あすか「見てのとおりです」

愛「見てのとおりって」

あすか「愛さん!!

愛「ふ、ふええ」

あすか「寝ましょう、一緒に

愛「ーーーーーーーえ」

あすか「寝るったら寝るんです!! きょうはわたしここで寝るんです!!

 

そして、半ば強引に、あすかは愛のベッドにシャチのぬいぐるみを抱えて入ってくる。

 

愛の隣で寝はじめるあすか。

 

愛「・・・・・・(;・∀・)」

 

 

 

愛「ε- (´ー`*)」

 

愛(もう、しかたがないなあ)

 

 

あすか(寝言?)「おねーさあん、『ななつのうみのティコ』ってアニメがあるんですけど、しりませんかー、おっきなシャチがでてくるんですよぉー

隣で添い寝のようになっている愛「ε- (´ー`*)」