アドラー『本を読む本』つづきのつづき

 

純粋理性批判 上 (岩波文庫 青 625-3)

純粋理性批判 上 (岩波文庫 青 625-3)

 

 

 

実践理性批判 (岩波文庫)

実践理性批判 (岩波文庫)

 

 

 

愛「さて、『純粋理性批判』と『実践理性批判』の違いは何だと思う?」

アツマ「問いが漠然としすぎてるよ」

愛「じゃあ、どっちが理論的で、どっちが実践的だと思う?」

アツマ「バカにするなよ。本の題名に答えが出てるじゃん」

愛「そうね」

 

純粋理性批判→理論的

実践理性批判→実践的

 

アツマ「でも『純粋理性』ってなんだよ」

愛「それを説明するのはわたしには無理だわ」

アツマ「(゚Д゚)ハァ?」

愛「でもアドラーさんはちゃんと書いてくれてるの」

純粋理性批判が示しているのは)どうすればわかるか、でなくて、実際にどんなふうにわれわれにはそれがわかるか、ということである。

(78ページ)

アツマ「わ、わかったような、わからないような」

愛「どうすればわかるか、だと、方法論、つまり、実践的になっちゃうでしょ」

アツマ「たしかに、じゃあ、『実践理性批判』には、どんなことが書かれてるんだよ」

人はいかに行動すべきか、また徳性のある正しい行動とはどんなものか、ということを述べている。

(78ページ)

 

愛「こういうテーマは『倫理学』っていう分野で扱われるわ」

 

クイズ2

ジョン・ロックの『人間の理性に関する省察』と『市民政治の起源、範囲、目的に関する考察』は、どちらが理論的で、どちらが実践的か?

アツマ「おれにはどちらも理論的な本に見えるが」

愛「『市民政治の〜』のタイトルをよく読んでみて」

アツマ「んむむむ」

愛「目的って単語があるでしょ?」

 

あるものの向かうべき目的を問題にするのは実践的である

(79ページ)

 

愛「それに、この本は市民政治についての本でしょ? 政治の本は実践的なほうの本にはいるって、アドラーさんが前に書いていたことを思い出して(77ページ)」

 

このあとも愛の「どっちが理論的でどっちが実践的ですかゲーム」は延々と続くのだった