【愛の◯◯】わたしの、わたしたちの胸の中に

もーいーくつねーるーとー、クーリースーマース~、な季節ですね!

ジングルベルが街かどで聞こえてくることが増えたの、気のせいじゃないですね!!

まあわたしはジングルベルというより、

 

ングルベル

 

なクリスマスを迎えることになったわけですが……。

 

でも、いいんです!

一週間後のイブに、ライブハウスでエレキギターを激奏です!

ギターボーカルの奈美も、ングルベル!

ベースのレイも、ングルベル!

ドラムのちひろも、ングルベル!

 

 

スポーツ新聞部

 

自席でウトウトする部長。

机の上に広げられている、サ◯ケイスポーツ。

と思いきや、広げられたサ◯スポの上に、デーンと赤本がのっけられていた。 

 

瀬戸さん「部長、サンスポの上に赤本乗っけたまま、居眠りしないでください……」

わたし「受験勉強がんばってる証拠なんですよ。

 ですよね? 部長。」

 

(∑(゚д゚)ハッ! として目覚める部長)

 

部長「リスグラシューが4着になる夢見てた」

 

(頭を抱えるわたしたち)

 

岡崎さん「いいかげんにしてくださいよぉ!

 しかもなにその微妙な予知夢!?」

桜子さん「怒りますよ!?

 わたし、こう見えても、腕っぷし強いんですからね……!」

 

わたし「どうしようもないですね……。

 (苦笑しながら)

 でも、有馬記念なんだし、仕方ないですよね。

 馬券は絶対に買っちゃダメですよ☆」

 

桜子さん「なんであすかちゃんはそんな部長に甘いの」

わたし「だって部長らしいじゃないですか。

 机の上にサンスポがない部長なんて、部長らしくないです。

 赤本だって、ちゃんと学校まで持ってきてるんだし」

 

(肩をすくめ、ため息をつく2年生3人)

 

わたし「それにーー、やっぱりこの教室には、部長がいなきゃいけないんだと思います」

 

瀬戸さん「たしかになあ」

岡崎さん「部長が熱出して寝込んでていなかったとき、ケンカになっちゃったしな、おれたち」

部長「エッそんなことが」

桜子さん「いいんです部長は知らなくても」

部長「け、ケンカしちゃダメダメ」

桜子さん「部長がいてくれることの重要性がわかった出来事でしたよ。

 ーーいい教訓になりました」

部長「いてくれることの重要性、っていっても、もう卒業だよボク。

 それにーー」

 

瀬戸さん「わかってますって!」

わたし「部長はこれからもずっとわたしたちの胸の中にいるんですから」

岡崎さん「そうっすよ」

桜子さん「ぜんっぜんさみしくなんかないですから、勘違いはよしてくださいね」

瀬戸さん「なんだツンデレかー?w 桜子」

桜子さん「瀬戸くんっもうっ

 

 

もうすぐ卒業なのはーー、

中村部長と、もうひとり。

 

 

♪扉をノックする音

 

「ソースケ、いい子にしてる?

 部活の練習、早めに切り上げちゃったよ。

 ハルに話があるんでしょ、あすかちゃん。」

 

「はい、マオさん。

 ハルさんに、お願いごとが。

 

 あ、皆さん、わたしちょっと出てきますので。

 

 (教室を出て)

 

 マオさん、中村部長の面倒を見てあげてくださ~~い」

 

うん、ま~っかせなさ~~い!!

 

 

 

 

 

 

 

中村部長も、

マオさんも、

いつも、いついつまでも、

わたしの、わたしたちの、

胸の中に。