【愛の◯◯】アカ子さんに面と向かわなくっちゃ

・回想

 日曜

 

♫こん、こん

 

『ガチャリ』

 

「おねーさんだ。なんですか?」

「(うろたえたような表情で)えっとね……、

 明後日の火曜日、祝日でしょ。

 それで、月曜の夜に、そのーー、

 あ、あ、あっ、」

 「アカ子さんが泊まりに来たいんですね

 

「(゜o゜; どうしてわかるの…」

 

「いや、そろそろそういう時期かなーって」

「か、カンが鋭いのねw」

「気を遣(つか)わなくても大丈夫ですよお、おねーさん」

「ほんとうに!? アカちゃんと会って、不都合ない!?」

「またまた~ww 小学生じゃないんですから!

 

 アカ子さんとのあいだに『わだかまり』なんて、もうないんですよ。

 手紙のやり取りもしたし。

 LINEのやり取りもしたし。

 電話のやり取りもしたし」

 

「い、いつのまに通話してたの」

「それはひみつのあすかちゃんです♪」

「(^_^;)……じゃあ、打ち解けたのね」

「やだなあ、そもそもわたしとアカ子さん、ケンカしてるわけじゃなかったじゃないですか。

 

 ……嫉妬はしたけど。」

「(^_^;)そ、そうねえ、それならーー」

 

「でも、電話だけじゃわかんないこともあるよ?

 面と向かって話す、というかーー、

 そこがちょっとだけ心配だな、わたしとしては」

「おねーさん、」

「なに?」

「アカ子さんってーー綺麗ですよね」

「(^_^;)う、うん、そうだね」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

月曜夕方

 

バンドのメンバーにも部活の先輩がたにも断りを入れ、早めに帰宅した。

 

ーーふう。 

 

・おねーさんが帰ってくる

 

「ただいま。

 アカちゃんね、お泊まりの支度してから来るって。」

「おねーさん」

「ん」

「声が震えてませんか?w」

ま、まさか

「リラックス、リラックス!w」

 

 

 

 

× × ×

 

♫ピンポーン♫

 

「(いきなり立ち上がって)!!!

「オーバーリアクションですよぉ、おねーさんww

 わたしが玄関に行きます」

「(゜o゜; だ、だいじょうぶなの!?」

 

ーー前だけ向いてたいんです。

 

 アカ子さんの顔を、眼を、まっすぐ見たいんです

 

 

 

 

 

・玄関

 

「……こんばんは」

「お待ちしてました。」

 

 

 

見つめ合って5分経過

 

 

 

「………あすかちゃん、

 

 

 

 

 ドラ焼き、持ってきたわよw」

 

(ノ≧∀)ノわぁ~い♪