【愛の◯◯】男の子って、こうやって、成長していくのかしら。

はい!!

みんな元気~?

羽田愛ちゃんですよ~!!

 

 

 

 

(^_^;;) 

 

ーーというのは冗談として、

わたしの学校「も」、今日から新学期だったわけで。

それで、わたしの学校「も」、始業式ゆえ午前中で終わってしまったわけで。

 

時間があるから、

少し遠くに足を伸ばしてみた。

ちゃんとした、【目的】付きでーー。

 

 

 

『笹島飯店』

 

「(がら~っ、とお店の扉を開けて、元気よく)

 こんにちは!

 

「いらっしゃい愛ちゃん」

「もう、『こんばんは』って言ったほうがよかったですかね、マオさんw」

「そうねえw」

 

「それにしてもヒドイなあ、ハルは💢

 女の子を待たせておく、なんてさ💢💢」

「いや、わたしが先に待っておくことにしたんですw」

「ふうん、

 愛ちゃんなにか注文する?

 

 ちょっとお父さん!!

 愛ちゃんの制服をイヤらしい眼で見るんじゃないの!!

「(^_^;)そ、それはマオさんの思い込みでは……。

 ずいぶんお父さんに厳しいんですね」

 

「じゃあチャーハンをおねがいします」

チャーハン!?

「(゜o゜; だ、だめなんですか!?」

「や、その、味に厳しいひとほど、中華料理屋ではチャーハンを頼むってーー」

「と、都市伝説じゃないですか?」

 

 

美◯しんぼの読みすぎなんじゃないですかマオさん?

 

 

「あっ! ハル!! いつの間に」

 

「(さっそうとわたしの真向かいに着席して)ごめんね先に越させて」

「ぜんぜんいいのよ。」

「なんか久しぶりだね羽田さん」

「ふたりで会うのは初めてじゃないっけ」

 

「……」

「……」

 

「(コップを置いて、)とっとと注文しやがれ、ハル」

「言葉遣いが汚いですよマオさん」

「どっちが!!💢」

 

「きみはチャーハンを注文したんだよね」

「ええ。」

「じゃあおれは五目あんかけ焼きそばを」

 

(^_^;)どういう基準で、ハルくんは注文するメニューを選ぶのかしら。

中華料理に限らず……。 

 

 

× × ×

 

そして、

わたしは黙々とチャーハンを食べ、

ハルくんは黙々と五目あんかけ焼きそばを食べるのだった。

 

ひたすら食べることに集中してしまっているわたしたち。

目的が……違ってきてる? 

 

「はい、お水……(コトリ)」

「マオさん、緊張しなくてもいいのでw」

「たはは。

 

 それにしても、愛ちゃんさ。

 美味しそうに食べるね」

(  ^O^)ほんとうですか?!

 どうしてわかったんですか~?w

「ず、ずいぶんうれしいんだねw

 でも、わたしたちも、うれしいな。」

 

「マオさん、」

「なんか文句あんのハル💢💢」

「ありません」

「(・_・;)あ、そう。」

が美味しいです、が」

「ほめるのは麺だけ?💢」

「でも、五目あんかけ焼きそばって、が命、じゃないですか」

 

「そうねハルくん、五目あんかけ焼きそばは、だよね。

 が美味しいと、『あん』や周りの具材も引き立つ。

 五目あんかけ焼きそばは、特にそう」

 

「(;^_^)…五目あんかけ焼きそばに、限定すんのね、ふたりとも。

 五目あんかけ焼きそば理論ってやつ…??」

 

 

「ごちそうさまでした」

「ごちそうさまでした。

 ほんとうに美味しかったです、マオさん!」

「あんがと。

 わたしは、愛ちゃんが作ったチャーハンが、食べてみたいけどな」

アツマさんがうらやましいですね

( ‘д‘;⊂彡☆))Д´) 余計なこと言うなっ! 馬鹿ハル

なんで毎回お盆で叩くんですかっ!

 

 ーーあれ、羽田さん?

 ど、どしたの」

 

「いや、

 その、

 わ、わたし、

 アツマくんに、なんかいチャーハンをつくってあげたっけ、

 って

 

 

…………、

そんなことじゃ、なくって!!!!!!

 

ハルくんっ!

 

「うん、なんだい、羽田さん。」

 

「( ;ー`дー´)……なんとなく、わたしが言いたいと思ってること、予想してるみたいね。」

「そうかなw」

 

「ハルくん。

 

アカちゃんを、よろしくね。

大事にして。

幸せにしてあげて。

 

黙ってうなずく、ハルくん。

ずいぶん男らしくなったなぁと、わたしにも感じられる。

 

 

男の子って、こうやって、成長していくのかしら。

 

「あと、もうひとつお願い。」

 

意表を突かれた、という表情のハルくん。

無理もない。

 

ーーあすかちゃんのことも、大事にしてあげてね

 

 

なにか返事を言う代わりに、

ハルくんは、

覚悟を決めたような顔になって、

うなずいた。

 

 

 

ーーそうでなくっちゃ。

マオさんも、『うん、うん、』ってうなずいてる。

 

こういうの、『男女の友情の約束』っていうのかな?

とにかく、

きょう、こうしてハルくんと会ったのは、正解だったと思う。