さやかが戸部邸に泊まることになった
「さやかさ~ん、スマブラしましょうよ♫」
「コラッ、あすか、はしゃぐな」
「お兄ちゃんもやるんだよ?」
「は!? バイトで疲れてるんだよ💢」
「アツマさん休ませてあげなよ、あすかちゃんw」
「で、でも、スマブラ2人でやってもそんなにおもしろくないーー」
「じゃ、ぷよぷよやらない?」
「アッ!! いいですね♫」
「いいのかよ」
「なんか言ったお兄ちゃん!?
のーみそコネコネしちゃうぞ!!」
「は?!」
「ねえさやか、『のーみそコネコネ』って、なんか元ネタあるの?」
「(^_^;)あることは知ってるけど、言わない」
「えっ」
× × ×
「お待たせ。
あったよ、『村上朝日堂』」
「ほんとに!?
すごいのね、このお邸(やしき)の書庫って…」
「アツマくんとあすかちゃんのお父さんに感謝しないとね」
「(しんみりした表情になって)そうだね……」
「なーに深刻そうになってるのよ!」
「だって!!」
「……な、なにしてんの、愛!?
いきなりわたしを抱きしめてーー」
「良馬(りょうま)さんの愛情を注いであげたの」
「良馬さんって、アツマさんとあすかちゃんの、お父さんの名前ーー」
「そう。
アツマくんがわたしを、こうやって抱きしめたことがあって、」
「ノロケ話する気!?」
「ううん。
良馬さんにまつわることを、とつぜんアツマくんが語りだして。
アツマくんにとって、すごく辛かった過去のことも、わたしに打ち明けて。
あまりにもアツマくんのしゃべることが重かったから、わたしが怯えてたら、黙って抱きしめてくれた。」
「そんなことがあったの…」
bakhtin19880823.hatenadiary.jp
↑あったんです
「うん。
良馬さんから受け継いだ愛情を、そのとき、アツマくんがわたしに分け与えてくれたんだろうなあ、って。
そのあとしばらくは、お互いの顔が見られなかったけどw」
「そ、そりゃあねえ」
「あったかかった? わたしのからだ」
「うん…」
「アツマくんのからだはもっとあったかいよ」
「こ、コラっ!! 結局ノロケ話になるんじゃん」
『おねーさーん、さやかさーん、おふろわいてますよ~』
「ほ、ほら! こんなこといつまでもやってるもんじゃないって」
「わかったわかった、おフロ入ろう、さやかw」
× × ×
「…どしたの? 脱ぎなよ、愛。
だれも見てないよ」
「あんたが見てるんじゃんっ」
「わたしを勘定に入れなくていいじゃない!!」
「さやかだってっ!! なかなか服、脱がないじゃん」
「あ、アンタが焦(じ)らすからじゃん、愛」
「じゃ、じゃあ、『せーの』で、同時に脱ぐってのは、どうかな?」
「あのねえ?! わたしたち中学生じゃないのよ?!」
「フンッ。(できるだけ自然な感じでシャツを脱ぐ)」
「あ、脱いだ。」
「さやかもはやく脱ぎなさいよ。お湯が冷めちゃうわよ」
「わかったってば…」
「よかった。」
「はい?! なにが?」
「あすかちゃんよりブラジャーが大きくなかった」
「そそそれがどうしたっていうのよ?!
愛、あんただってそうじゃん!!」
「緑色も好きなの?」
「下着の色で話をそらすなっ💢」