保健室
のベッド
羽田愛。
16歳、高等部2年。
人生初、
授業をサボって、
保健室のベッドで、
放心状態。
「どう?」
「いちのせせんせぇ」
一ノ瀬先生。
保健の先生。
おとといにつづき、
一ノ瀬先生に甘えっぱなし。
「せんせぇ、どうしよう」
「(あったかい声で)なにが?w」
「ほけんしつとうこう、
たんい、
りゅうねん、
たいがく……!」
「(オデコに手を乗せて)コラ、バカなこと考えなさんな」
伊吹先生がきた
「きっと心の風邪をひいちゃったのね、羽田さん。
じゃあきっと治るよ。
風邪は、通り過ぎていくものだから」
「せんせーも、かぜひくんですか…」
「失礼なw」
アカちゃんもきた
「愛ちゃん、泣きたくなったらわたしの胸で泣いて!」
「(º ⌓º )」
「蜜柑が会いたがっていたわ。
蜜柑に会ったら、愛ちゃん元気出るのかも。
(^_^;)……くやしいけど」
「(・д・。)蜜柑ちゃん……、
あ、そうだ」
「?」
「アカちゃん、あのね、今週末にね……」
× × ×
さやかもきた
「なんかあんた元気じゃない!?
保健室登校の兆しかと思ったよ」
「心配してくれてありがとう。
あのね、あのね、
今週末のデートのこと、アカちゃんと話してたら、元気になった」
「( 'д'⊂ 彡☆))Д´) パーン」
「ちょっと! ノートではたかないで」
「結局アツマさんに帰着するんだから!」
「『帰着』って、さやか……w」
「わるぅございました、日本語が不器用でー」
「ねえ、もっと話してよ、愛。
思い詰めてることがあるなら。
友だちでしょ?」
「うん…」
「ま、いちばん話しやすいのは、アツマさんなのか……」
「デートってね、アツマくんの夏物の服買いに行くの」
「😡💢」
「蜜柑ちゃんも来るのよ」
「Σ(゚д゚;)はいぃ!?
それデートじゃないじゃん」
「いーの、いーの」
「(ぶっきらぼうに)…蜜柑さんがついてくなら、わたしも行きたかったかも、って」
「定員オーバー」
「😡💢」