【愛の◯◯】いつかあなたに『スロウダンス』を歌ってあげたい

わたし、葉山むつみ。

モラトリアム人間として絶賛生活中…。

 

ところでわたしの好きなロシア文学は、プーシキンの『スペードの女王』。 

 

 

スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)

スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)

 

 

わたしは岩波の赤で読んだけど、中等部のときに新訳が出ていた模様。

望月哲男さんの訳だと、タイトルが『スペードのクイーン』に変わっている。 

 

スペードのクイーン/ベールキン物語 (光文社古典新訳文庫)

スペードのクイーン/ベールキン物語 (光文社古典新訳文庫)

 

 

ま、中身はおんなじ。

もしかしたら、望月先生の新訳のほうが、読みやすいかもね。

なにしろ、新訳だし(?)。 

 

 

さてさてさて、猛暑のなか、先週に引き続きキョウくんが、わたしの家までわざわざ来てくれた。

きょうもわたしが、キョウくんの家庭教師。

 

「ふ~っ( ´ー`)」

「むつみちゃん、しんどくないか?」

「今日はOKよ。気温高いけど天気いいから。

 でもそろそろ時間が、お昼だね」

 

× × ×

というわけで、そうめんを作ってキョウくんと食べた。 

 

『ツユが自家製のそうめんなんて初めて食べる!』って、

驚いて、喜んで、キョウくんは食べてくれた。

 

ダシのとり方を知っていてよかった、と思える瞬間である。

 

「あー美味しかった」

「ねえ、キョウくん、昼休憩も兼ねて、なんだけどーー」

「?」

「あのね、あのね、この家、ピアノ置いてある部屋があるの」

 

× × ×

ピアノの部屋

 

「なにか弾きたいと思ったの。思ったんだけど、思ったんだけど」

「んっw」

「ご、ごめんねw

 (・∀・;)実を言うと、何を弾けばいいか、迷ってるの。

 えっとキョウくんはーー電車好きだよね、もちろん」

 

 

bakhtin19880823.hatenadiary.jp

 ↑詳しくはこちら

 

「(・∀・;)そんでもって、中心人物が鉄道をこよなく愛している、わりと有名なロックバンドがあるんだけどね。

 

くるり』って知らない?

 

「(即答)知らないなぁ」

 

「(∀・;)そ、そうなのね。鉄道大好き云々別にして、いい曲いっぱい作ってるんだけど、」

 

どうしよっかあ・・・・・・。

 

岸田繁アイデンティティが反映された楽曲。

 

赤い電車』はポピュラーすぎる。

『トレイン・ロック・フェスティバル』はわたしが好きじゃない。

なら『オールドタイマー』が無難か……?

 

いや。

素直に、いま心に思い浮かぶ、くるりの楽曲を弾こう。 

 

 

ワルツを踊れ Tanz Walzer

ワルツを踊れ Tanz Walzer

 

 

「『ワルツを踊れ』っていうアルバムに入ってる曲なんだけど、ちょっとマイナーすぎかもしれないけど、けど、」

「いいじゃん関係ないじゃんマイナーとか。弾いてみてよ。

 ぼく、むつみちゃんが好きな曲、むつみちゃんのピアノで聴いてみたいよ

「ーーありがと。」

 

スロウダンス slowdance

 

「……すごいな、むつみちゃんは。

 すごいよ、すごい」

「すごい、って何回言うのよw」

 

内心すごく嬉しいけど。 

 

「なんて曲だったの? 今のは」

「『スロウダンス』。」

「欲を言えば、歌ってほしかったな。『弾き語り』ってやつ。

 むつみちゃん、歌うまかったじゃん」

「(体温の上昇を感じながら)え、えーっとね……、

 歌詞は、まだ早いかな、と思って

「?」

弾き語りは…もう少し待ってね、準備が要るの

「ああ、歌詞を覚えないといけないもんねえ」

「そう、それもある」

 

ほんとはそういう準備じゃない。

『スロウダンス』の歌詞は暗記してる。

「準備」を、「心構え」と言い換えてもいい。

 

ううん、「心構え」というよりもーー、

たぶん、恥ずかしさの克服。

 

 

 

「ところで、全然ちがう話だけど、キョウくん」

「はい」

「きょう、観たいテレビとかある?

 ぐ、ぐ、ぐたいてきにいうと、2時40分から4時のあいだで」

「いや、テレビなんかより勉強だよ」

「べ、べ、勉強もいいんだけど……2時40分から4時のあいだって、さっきわたし言ったけれど、」

「??」

「わたしその時間帯フジテレビ観たいの」

「ふーん。ずいぶん具体的だね。わかった、その時間帯は自習してるよ」

 

セーーーーーーフ。

 

波乱が観たいなあ。

コズミックフォースみたいな馬、いないかなあ。 

 

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