【愛の◯◯】葉山先輩の籠絡

葉山家

ニチアサ

キョウくんが、

泊まりがけでわたしんちにやってきて、

わたしに勉強を教えてもらっているーー。

 

今朝。

わたし、パジャマ姿で、

起きてきたキョウくんと顔合わせちゃった。

恥ずかし。

 

「あーむつみちゃんおはようw」

「! おはようっ……(思わず唇を噛んでうつむく)」

「(わたしのパジャマ姿をチラッと見て)ああ…w」

「着替えて……くるねw」

「どうぞw」

 

 

× × ×

わたしの部屋

「ねえ、BGMかけても気に障らないかしら。インスト…歌詞とかはないんだけど」

「ジャズ?」

「ジャズ」

「全然いいよ」

 

 

Moanin

Moanin

 

 

♫「モーニン」♫

 

「ふーん。いい曲だね」

「本当!? 朝だから『モーニン』にしたってわけじゃないんだけど」

「(´▽`) '`ははは…」

「(⑉・ ・⑉)べ、勉強はじめるわよ」

 

× × ×

すごーい! むつみちゃん、数学めちゃくちゃできるんじゃんか!」

「はは、それほどでも〜」

「すごいなあー、見習いたいよ」

「……」

「……?」

 

「キョウくん、

『なんで大学受けなかったの、もったいない!』

 って言わないんだね」

 

「うん。

 言わないよ。」

 

ありがとう、やさしいね。

 

 

 

 × × ×

「ちょっと疲れちゃった、すこし横にならせて」

「あ、どうぞ」

 

ベッドに、どさぁ、っと仰向けになるわたし。

 

 

少し顔を赤らめて、キョウくんが仰向けのわたしを見る。

 

キョウくんの脈拍上がってそう。

 

キョウくん、先週言ってたよね、

『ものごとには順序がある』って

 

ほーら、

キョウくん、ドキドキしてきちゃってww

 

でもーー、

 

わたし、激しい運動、できないんだ

 

とたんに顔を真っ赤にするキョウくん。

 

 

ごめん、

ひとこと多かったかもです。