アドラー『本を読む本』 「分析読書」の第1の規則 つづき

 

本を読む本 (講談社学術文庫)

本を読む本 (講談社学術文庫)

 

 前回

 

読書の第三のレベルである「分析読書」の、第一の規則について途中まで話した。

 

愛「アドラーさんは、理論的な本と実践的な本を定義しているわ」

 

「理論の本は事実を教え、実践の本は方法を教える」(76ページより)

 

愛「ちなみに、この『本を読む本』は、理論的な本か、実践的な本か、いったいどっちだと思う?」

アツマ「そりゃ、実践的な本だろ」

愛「正解」

 

愛「ちなみに、この本では、倫理や経済の本も実践的な本に入るの」

アツマ「えっピンと来ない」

愛「倫理の本は、人生いかに生きるか、ひとがどう行動すべきかを教えるから実践的な本なのだ、とアドラーさんは主張しているわ。

 経済の本も、例えば社会生活において経済活動をどう行うべきかを教えるから、やはり実践的な本なんだよ、という主張ね」

アツマ「なんか、『〜すべし』っていうのがキーワードっぽいな」

愛「鋭い! 実践的な本には、『べきである』という語尾が付きものよね? そこまであからさまじゃなくても、『〜するより〜するほうがよい』というような記述が見受けられるものよ」

 

アツマ「でも、理論的な本と実践的な本の区別が、まだはっきりと理解できないなぁ」

愛「書庫から本を取ってきていい?」

アツマ「どうぞ……」

 

愛が持ってきた本は!?